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短編2
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#### 背中 ####

「てんとう虫がここにいるとして、

その背中の印を数えてみてほしい。

きっと、1つや2つではないはず。

もし、だれにでも、てんとう虫のように背中に印があったら。」

背中 by yantake

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「目が前についてるから後ろはみえないんだよ」

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男の子がそう言ってくれた時、私は少し安心した。 最近は不安で不安でなかなか寝付けなかったから、少しでも安心したい。

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自分という人間の、「後ろ側」が気になって仕方がない。

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人の背中は見えるのに、なんで自分の背中はみえないんだろう。

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「君は気にならないの?」

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私が問うと、男の子は

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「人の背中が見えるからいいよ」

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そういうと、私に背中を見せながら奥の方へ消えていった。

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その背中には何か手紙のようなものが張り付いていた。

消えてしまった手前、もうそれがなんだったのかは確かめようがない。

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人の背中にはいつも必ず、メッセージがある。

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てんとう虫も同じで、もしあれが私たちに対する何かのメッセージだったら。

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どんなものにも背面があって、なかなか見えなくて。そして、時には見せてくれなくて。

大事なことはそこにあるのに。

私の背中には何があるんだろう。

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気になるなぁ。

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あるとき、

家の近くを歩いていると、パサっと私の背中から何かが落ちた。

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振り返り、足元を見てみると全く見覚えのない便箋が。

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開けてみると、丁寧な字で短い文が書かれていた。

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「いつでも、見守ってるよ」

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今日は安心して眠れそうだ。

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@むぅ むぅさん、ありがとうございます。感謝します。

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@カイト カイトさん、ありがとうございます。
ステキな考察ですね。
月日が経って、読み返してみるとまた違った見方ができると思います。

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