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短編1
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金縛りが夢じゃない話

私が小学生の時、曽祖母が亡くなった。94歳で大往生だった。生前、曽祖母はとても几帳面な人で、

祖父の家に住んでいた。

曽祖母のお葬式のあと、夜も遅かったので家族で祖父の家に泊まった。私たちが寝る部屋にはふすまがあった。

飼っているネコが入れるようにふすまを少し開けて寝た。

私は、ふすまに1番近いところで眠った。

夜中にふと目がさめると金縛りになった。

廊下から「ギシギシギシ」ときしむような音が聞こえた。

なにかが来ると怯えていたら、ネコが入ってきて足元で丸くなった。

ほっと胸をなでおろした瞬間、ふすまが一人でに閉まった。

すると金縛りは解け、すぐに起き上がった。

足元にネコが寝ていて、開けていたふすまも閉まっていた。

翌日、家族や祖父母にふすまを閉めたかを確認したが、誰も閉めていないと答えた。

家に帰るとき、仏間の前を通ると、綺麗に並べられた線香と真新しい曽祖母の遺影が飾られていた。

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