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短編2
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母の声

高校生の頃

家から学校まで1時間くらいの距離があり、自分自身朝が弱かったので、朝5時には起きるようにしてたんです。

母も仕事で早く出るので、毎朝ドアをノックして「朝だよー起きてー」と声をかけて起こしてくれました。

ある夜。

次の日も学校があるからといつも通りさっさと眠りにつきました。

その日は、私としては珍しく夢を見ました。

主な内容は覚えていませんが、その夢の途中から

「ふさ〜ふさーふさーー!ふさーーー!!」

と、何度も何度も私の名前(ふさ)を呼ぶ母の声が、遠くの方からだんだん近づくように大きくなっていきました。

夢というのはよく自分の周りの環境や音が影響してくるものですから、母が私を起こしに呼んでいるのだと思い、もう起きる時間かと思いながらも目が覚めずにグダグダしていると、

急に声が近づいて

「ふさぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」

とまさに耳元で叫ばれているくらいの大声で怒鳴ったので、

「分かった!起きるから、もう、うるさいよ!!」

と、思ったのか、もしかしたら声に出ていたくらいの勢いで飛び起きました。

しかし、さっきまでうるさかった母の声はピタッと止み、私の部屋どころか家中が静まり返っていました。

窓の外を覗き見てもまだ真っ暗なようで

どこか不可解に感じながら、日付や時間を確かめようとスマホの電源をつけると、

○月○日○曜日

02:00a.m.

と表示されたんです…

Concrete
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