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短編1
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おばあちゃんっ子

さとし君は小学三年生、大のお婆ちゃん子だった。

学校から帰ると、さとし君はいつも二階のお部屋からお婆ちゃんによばれる。

たばこのおつかいをたのまれるのだ。

五百円玉をわたされて二百五十円のたばこを買ってくると、残りのお金はさとし君

へのおだちんだ。

やさしかったお婆ちゃん、大好きだったお婆ちゃん。

そんなお婆ちゃんが心ぞうの病気で、急に死んでしまった。

お婆ちゃんのお葬式が終わって、親せきのおじさんおばさんたちが帰ると、

家の中は急に静かになった。

さとし君は二階のお婆ちゃんの部屋に行ってみた。

夕日がさしこむ部屋の中には、お婆ちゃんが使っていたタンスや座布団がそのまま

残っている。

「おばあちゃん」さとし君は小さくつぶやくとタンスの一番下の引き出しをそっと

あけてみた。

引き出しの中にお婆ちゃんが横になって、にこにこしながらさとし君を見つめていた。

Concrete
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