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中編3
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自宅の空いた部屋

父の話。

友人に加納というやつがいる。

加納は真面目で慶應義塾大学に入学し、安定した会社に就いた。

既婚者で綺麗な奥さんが居て幸せそうだ。

子供も出来、とても幸せな家庭を築いていた。

これはうちの父が同窓会で聞いたらしい。

ある日、加納は自宅の書斎が狭いと奥さんに告げると奥さんはこう言ったらしい。

「なら、最近流行りの自宅の見えないスペースを広げるとか言う業者に頼んだら?」

こう返した。

「そうだね。そうするよ。」

これが悪夢の始まりだった。

なんと運の良いことに、書斎の近くに空きスペースがあったらしい。そして業者がやって来た。

「あの~加納さんですか?私はχχχ業者の正野と申します」

「あー正野さんですか?じゃあ今日は宜しくお願い致します。」

「はい。誠心誠意頑張ります!」

新人だが熱意を感じたらしい。作業を始めた。実はこの家は中古で部屋の構造よく知らないらしい。

「うわぁ?!何この部屋???すみません、お客様少し来てください!」

加納は向かい、唖然とした。それは誰でも驚くものだろう。

なんと、赤色の部屋でとてもではないがこんな部屋では作業は出来ない。

そして壁を業者に直してもらったらしい。

そして夢の中、あの赤い部屋で人が閉じ込められ何度も何度も何度も助けて!助けて!と叫んでいる夢らしい。

そして次の日も次の日もその夢を見たらしい。

書斎でその声が聞こえ始めた。妻もその夢を見始める。

この悪循環であの赤い部屋に再度入ることにしたらしい。赤い部屋は予想以上に寒く、夏なのにヒンヤリと凍てつく寒さであった。そしてよく見ると赤い部屋は血だった。生臭く気持ち悪い空気。そして警察に通報したがこう一蹴された。

「あの~悪ふざけならやめてくれませんか?スピリチュアルなものは信じないので。それに我々警察は日々大変なのでもう掛けてこないでください。今回は見逃しますから。」もう、絶望を覚えた加納は引っ越しをして新築の家を建てたと言う話だ。実はこの話には続きがある。加納の友人に中津という男がいて、オカルトファンかつ、スピリチュアルは大好きな男ですみ始めたのだとか。加納は止めたらしいがそれも聞かず、すみ始め一年が経過した。加納が家に尋ねたらしい。

「中津、元気か?」

やつれた中津はこう言った。

「最近さ~お前の元書斎の方からノックが聞こえてさ。怖いんだよね」

「なら、早く売り払え!中津、目を覚ませ」

「でも気に入ったよー」

こう言ったのが中津の最後の言葉になったのだとか。

中津はその後、行方知らずになり音信不通でどこにいるのかはわからないだとか。

だが一つ言えるのは中津は家をまだ売り払っていなく、中津のプリウスがまだ残っているのだとか。

皆さんの近所にも白いプリウスで大きな豪邸の家はありませんか?もしあるなら中津の家かも知れませんね。

僕はその家を一回だけ見たことがあります。父に連れられね。禍々しい雰囲気に包まれていました。

あの家自体呪われているのかも知れませんね。

Concrete
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