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これは自分が初めて一人で旅館に泊まってみた時の話です
自分バイトやらで頑張ってお金貯めて一人旅してみたの
泊まったところはホンットに安いところやったから、とにかく古かった
せっかく金貯めて来た初めての一人旅なのに、壁が薄いのか知らんけど子供の泣きわめく声が聞こえたりちょっとカビ臭かったりして萎えてたのね
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でその旅館を出る日になって、フロント(？)に会計しに行く前に大きいほうのお花を摘みにいったの
部屋のトイレですませとけばよかったけど出た後だっだからフロントの反対のトイレにいったのね
そしたらまぁ暗いわ狭いわ、何よりボットン便所だったから部屋と廊下のとでここまで違うか、と呆れてたの
用を足そうとしたらまた子供の泣き声が聞こえてきたのね
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いきなり聞こえてきたからビックリして硬直してたけど、ずっと泣き声は響いてる
しかも下から
おそるおそる見てみたら、暗い中子供(性別不明)が下からこっち見て突っ立ってんの
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悪戯してて落ちたのかな、とも思ったけど、目が慣れてくるとそれが１人じゃないのが分かってゾッとした
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何人もの子供みたいなのがこっち見上げて笑い泣きしてる
もう大便どころじゃなくなってダッシュでトイレを出て女中さん捕まえて今あったこと捲し立てたの
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そしたら女中さんがボットン便所はうちにはないし、そこは物置のはずだ、って言うのね
とりあえず一緒に来てもらったけど確かにそこは物置なの
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その物置は別に昔トイレだったとかいうことはなかったみたいだけど、
物置に掛けられてた錠前は粉微塵になって散乱してました
作者我が仮名キルハ