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中編3
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黒い人影

これは僕の体験談です。

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25年前の事です。

友達A、友達B、友達Aの彼女と僕で心霊スポットに行こうと言う話になりました。

A「今日の夜、十○佛に行かない?」

B「あ~。十○佛久しぶりに行くかも(笑)」

僕「十○佛って何?」

B「何か洞窟?みたいになってて、縦一列にならないと入れない様になってるよ(笑) そこの洞窟の側に仏像とか、お地蔵さんとかがいっぱいある。」

僕「へ〜。何か分からんけど別に良いよ(笑)」

A「そしたら、夜の11時に集合しよう」

僕たちは、1度解散して夜の11時に集まる事になりました。

僕は、11時前にAの家に着きました。

僕「車は1台で行く?」

A「オレの車で行けば良いんじゃない(笑)」

僕「じゃあ、オレの車を駐車場に停めて良い?」

A「良いよ」

Aの車に乗り込み十○佛と言う心霊スポットに向かう事になりました。

車で1時間ほど走ると、十○佛付近に到着し歩いて向かいました。

その場所は山の中で懐中電灯が無ければ暗くて入れない所でした。

懐中電灯の灯りを頼りに少し歩くと、石で出来た仏像が何体もありましたが、全ての仏像の首が無くなっていました。

僕「いたずらで、首が無くなったのかな?」

B「多分そうだと思う」

そんな話をしながら進んでいると、洞窟が見えて来ました。

A「あの洞窟だ」

僕「ふーん」

B「行こう」

洞窟に近づくと、中にお地蔵さんがいっぱいあるのがわかりました。

僕「中に入るの?」

B「そうだよ」

A「じゃあ、オレが先頭で行くから」

Aの彼女「じゃあ、私が2番目に入るね」

B「オレ3番目に行くわ」

僕「じゃあオレが最後ね」

そう言うと、縦1列になり洞窟に入って行きました。

洞窟の中を進んでいると、ちょっと下に降りる様な所が有り、1人づつ降りていました。

その時、何か後ろの壁の方から視線を感じ振り返ると、壁が透けて見えて、壁の中に人が立ってこちらを見ているのが見えました。

僕は、これはヤバいかも知れないと思いゆっくり前を見ました。

前を見たら、Aの彼女が僕の方を見て驚いている表情をしていたので、同じものを見たのかもと思っていました。

とりあえず、車に戻るまでその事は言わない事にして、洞窟を出ました。

帰りの車の中で、

A「何も出なかったね(笑)」

B「大した事なかった(笑)」

僕「いやいや、あの下に降りる所で後ろの壁の向こうに人がいたよ」

僕「Aの彼女も見たんじゃ無いの?」

Aの彼女「私が見たのは、それじゃ無い…」

僕「ん?何を見たの?」

Aの彼女「僕君の顔のすぐ横で、僕君をずっと見てる人がいた……」

A「マジで?」

Aの彼女「うん……」

B「怖っ」

僕「全然気付かなかった……」

そんな話しをしながら帰っていると、僕は異変に気づきました。

さっきから、自動販売機の所に同じ人がずっと立っているのです。

僕「自販機の所にずっと同じ人がいない?」

A「人?いないよ」

B「気のせいじゃない?」

僕「そっかぁ〜」

僕は、考えない様にして忘れる事にしました。

その3日後に、当時働いていたラーメン屋の他の店舗で急に人が休んだから、明日の朝応援に来て欲しいと言われ行く事になりました。

当時夜勤だった為、終わったらその店舗の駐車場で仮眠を取ろうと思い、店舗に向かいました。

駐車場に着きシートを倒し仮眠を取っていたら、コンコンと窓をノックする音が聞こえました。

僕は、寝過ごしたと思い運転席側の窓を見たのですが、誰もいなかったので、おかしいなと思い助手席側の窓を見たら、黒い人影で目だけがハッキリ見える何かがこちらを覗いていました。

僕は、これはヤバい奴がいると思い必死に目を閉じていると、コンコンとまた窓をノックする音が聞こえました。

恐る恐る助手席側を見ると、黒い人影は車の助手席に埋まる様な感じで車の中にいました。

その黒い人影から目が離せないでいると、助手席のシートから手が出てきて僕を掴もうとしてきました。

僕は、車から飛び出て車の方を見ると、黒い人影はもう消えていました。

あの時もし掴まれていたら、何処に連れて行かれてたのでしょう。

Concrete
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@アンソニー
コメント頂きありがとうございます(^o^)
あんなに悪意のある幽霊は初めてでした。

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