親友と石
私と京子は生まれたころからの親友
どこでも一緒に行った
小さいころ私たちはよく石を並べて遊んでいた
今となれば何が楽しかったのか分からないけど
小学校も中学校も高校も大学までも一緒だった
30歳になったある日、私たちは2人で旅行に行くことにした
私たちはくねくねとした山道を走っていた
そこはいわゆる秘境だった
荒い道で運転する京子は普段は強そうだけど、その時はとても不安がっていた
突然、目の前に鹿が出てきた
京子は慌ててハンドルをきった
私たちは崖の下に落ちた
病院に運ばれたが、私たちは身体が動かなくなってしまった
それでも今も、私たちは並んで立っている
作者まいと
この話はオリジナルです
【解説】
身体が動かないというのは障害が残ったのではなく、死んでしまったんです
並んで立っているというのはお墓です
子どもの頃石を並べていたのは今では並べられる側になってしまいました
YouTube https://youtu.be/aYM3DozUPRs