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短編2
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チキン冷めちゃった

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おはよう、涙出てきた

知らないうちに寝落ちしてたっぽい

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パソコンのデスクに並べてたケーキが床で潰れてた

チキンから滲んだ油でデスクがギトギトで冷えた脂が白くなって固まってる

寝落ちした時に机に突っ伏してたからか頬が引き攣るのも多分鳥の脂だ

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携帯電話みても彼女からの着信は来てない

俺が寝落ちしてからも彼女から電話はなかったみたいだね

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これから床に落ちたショートケーキ片付けて捨てるよ

お腹すいたからチキンはチンして食べようかな?

でもそんなみっともないことないよな、捨てるべきだろってよくわからない冷静な感情が交錯してる

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さっさと片付けてシャワー浴びて、今からでも手に入るクリスマスケーキもっかい探そうぜって心の中の俺が言ってくる

彼女の為に奮発した特製ケーキは床で潰れてるけど、コンビニとかスーパーのケーキでもいいよね?

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彼女と一緒にメリークリスマスってゲラゲラ笑いながら蝋燭吹き消せればそれでいいよね?

そんな、そんなさ…たったそれだけの望みだったんだよ。

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彼女と一緒に夜にメリークリスマスって一言言葉をかけ合いたかっただけなんだ。

そんなことも僕の望み過ぎだったのかな?身の丈に合わないことだったのかな。

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彼女がクリスマスの話をするたびに、そんな当たり前の夜が来ると思って上司に意地でも休むって有給申請書出してはんこ押させてさ

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周りの同僚に「お前彼女なんていないだろ?」って陰で笑われてるって自覚しながら、それでも胸張って休んで前もってケーキ頼んで

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あとは僕の家のインターホンが鳴って

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こんばんわーあーんたリスマスになーにシケたツラしてんだよファファファ!

でも、私のためにクリスマスあけてくれて嬉しいよ!ファファファ!

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そうやって少し嫌そうな素振りみせながら、でも笑って不安な気持ち吹き飛ばして僕に笑顔をくれる。

そんな彼女とクリスマスイヴをたった一時間でも過ごしたかった。

ただ、それだけなのにさ。

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だめだ、ぐだぐだ書いてても未練しか出てこねぇ

涙なんか乾きもしねえ

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床掃除して風呂入ってくる

長文ごめんな

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「きゃあああああ、あなた誰なんですか!?出て行かないなら警察に・・・

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shake

あーっ」

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「クリスマスに彼女と会う?おまえ彼女いないだろ?」

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「おなかすいたから彼女はチンして食べようかな?」

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