2000年代の話だ。
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まだ中学生だった自分は田舎で人数の少ない
学校で3年生の夏休みになっても遊び呆けて
いた。
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当時は夜の学校に忍び込むのが流行っていて
男子生徒はみんな監視カメラのやセンサーの
ある位置を知ってることもあって死角をつい
たりして安全に忍び込んでいた。
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夏休みが始まって少し経っていた頃だから
8月10日とかそのあたりだったはずだ。
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その日も暇で友達2人(AとBと仮称する)と
一緒にまたも学校に忍び込んでいた。
学校に忍び込むといってもよくある肝試し
的なやつではなくただ某警備会社を回避
したりするスリル感とか夜の学校っていう
非日常を味わうそんな馬鹿な理由だった。
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友達と話をしながら学校内を回っていた
のだトイレにいきたくで声かけたのだが
「そんなん行ってこいよ!俺ら先にもう
図書室に戻ってるからな」と言われて
しまった。
流石に真夜中に1人で学校のトイレに行く
のは怖かったんだけども中坊ってのもあり
カッコつけてあくまで普通な感じを装って
行ってくるわって言ってトイレに行った。
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トイレに行ってから速攻で尿を出し切ろう
と思って慌ててしたんだけども、なんだか
足音が聞こえてくる。
めちゃくちゃ怖くなって震えてたが、尿を
出し切ってなく、万一あいつらが脅かそう
としてる可能性もあったからだ。
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そのまま足音はトイレの前を通過して奥の
方に行った。
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1階の奥が図書室で窓の鍵、大人になって
からそれがクレセント錠なる防犯性の低い
ものであることを知ったが、クレセント錠
が経年劣化でゆるくなっていて窓を揺らす
様にすると簡単に解錠が出来てしまって、
そこから校舎内に出入りするので、一通り
学校内を回ったらいつもこの場所で煙草を
吸ったり馬鹿話していた。
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やっぱり友達どっちかがわざわざ脅かしに
来て戻り慌ててやってくる俺を笑うつもり
なんだと自己解決して出し切ってから手を
洗って逆に脅かそうとした。
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音をたてないようにこっそり図書室の方に
向かって図書室手前で屈んでドアの上の方
のガラスから姿を見えない様にしてから扉
を3回程ノックした。
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「えっ」「ヤバっ待って」とかが聞こえた
ので笑いながら俺だよって言って入ったら
別の友達(C)もいた。
トイレの足音はこいつ正体が分かったので
「マジでビビったわ」とか言って茶化した
んだけどもめちゃくちゃ笑われた。
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そんな話をしているとセンサーが発動し
爆音がなったので走って逃げた。
多分外のセンサーっぽくて誰か失敗した
マジでふざけんなってみんな言いながら
自分たちもセンサーに引っかかったりや
カメラに映らないようにして走って行き
校門前に止めていたチャリに乗り1km程
離れたコンビニまで逃げ、煙草を買って
外で吸いながら文句言ってるときにふと
これがおかしいことに気づいた。
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音の感じからして反応したセンサーは職員
玄関の辺りの外にあるものなんだが場所は
図書室と同じく1階にあるので小さい学校
だからほとんど離れていない。
センサー鳴らした奴も自分たちもお互いに
走って逃げるはずだから前に走るそいつを
絶対に見ているだった。
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仮にめちゃくちゃ早いとしたとしても、
流石にチャリに乗っている姿を見るはず。
絶対おかしい誤作動だ!センサーまでもが
年季入っているのかっで話してから友達A
の家に行ってみんな泊まった。
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夏休み中に忍び込んだ別のグループの連中
から連絡があってセンサーが鳴って逃げた
けど誰もいない。
音がなった時もみんな窓から外を見ながら
話をしていて自分たち以外には誰もいない
からこれは幽霊じゃないかってそいつらは
ビビっていたが、俺らはそれはセンサーの
誤作動だろって言って笑ったが彼らはまだ
ビビっていた。
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夏休み後に登校したらさらに他の奴や後輩
たちにも言いふらしていたのかさっきの話
が広まっていたが馬鹿らしくて俺らは夜の
誤作動で鳴ったセンサーにビビってるって
夜の学校が怖いだけだろって言ったことで
一旦は沈静化したが気味が悪く流石に秋で
受験だなんだって勉強が忙しくなったり、
後輩たちの方も部活が新人戦前で忙しくも
なってきたこともあって忍び込む様なこと
はやめたらしい。
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そんなこともすっかり忘れていた成人式が
終わって夜のクラス会での出来事だった。
当時の担任も来ていたんだけど酒も入って
いたので先生に忍び込んでいたこととかを
話して警備厳しくしろとか騒いでたら先生
が真面目な顔で、警備会社が真夜中に職員
玄関前のセンサーが鳴っているを感知して
駆けつけるも誰もおらず、センサー近くに
あるカメラを確認しても写っていない。
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新品に変えたが誤作動が起こり、別の製品
にも変えたが誤作動が起こるので学校内に
詳しい生徒か元生徒がなんとしてカメラの
死角からした悪戯ではないだろうかと警備
会社から言われていたが、その様なことは
生徒はしないと学校は主張してくれていた
らしくて「本当にお前らの仕業だったのか
ふざけたことをして!」とめちゃくちゃに
怒られた。
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正直めちゃくちゃ怖かった。
もちろん先生も怖かったのだがそれよりも
当時の鉄則として職員玄関は警備が厳しい
のでそこに近づかないというのがあって、
学校に忍び込む行為が流行りだした頃の春
にはもう常識になっていた。
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真夜中に職員玄関に近づくバカなんて後輩
たちですらその頃にはもういない。
酔いもそこで覚めてなんもわかっていない
先生には凄く怒られて当たり前だがそこで
お開きになってしまったのだが当時をよく
知る男連中はみんな顔青くなって先生抜き
で2次会の流れもなくなってしまったこの
不思議な話はタブーになっているので他の
誰かが心霊を見たとか詳しいことはまるで
わからない。
作者隼
初投稿になります。
昔にこのサイトに登録して投稿しようとしたまま、
忙しさで存在を忘れていた事をつい先日になって
思い出したので投稿させていただきました。
機械の誤作動で心霊現象なんかではないとしていた
出来事について後々忘れた頃になって怖い心霊体験
だったことがわかってしまった話です。