【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

中編5
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センサー

2000年代の話だ。

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まだ中学生だった自分は田舎で人数の少ない

学校で3年生の夏休みになっても遊び呆けて

いた。

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当時は夜の学校に忍び込むのが流行っていて

男子生徒はみんな監視カメラのやセンサーの

ある位置を知ってることもあって死角をつい

たりして安全に忍び込んでいた。

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夏休みが始まって少し経っていた頃だから

8月10日とかそのあたりだったはずだ。

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その日も暇で友達2人(AとBと仮称する)と

一緒にまたも学校に忍び込んでいた。

学校に忍び込むといってもよくある肝試し

的なやつではなくただ某警備会社を回避

したりするスリル感とか夜の学校っていう

非日常を味わうそんな馬鹿な理由だった。

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友達と話をしながら学校内を回っていた

のだトイレにいきたくで声かけたのだが

「そんなん行ってこいよ!俺ら先にもう

図書室に戻ってるからな」と言われて

しまった。

流石に真夜中に1人で学校のトイレに行く

のは怖かったんだけども中坊ってのもあり

カッコつけてあくまで普通な感じを装って

行ってくるわって言ってトイレに行った。

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トイレに行ってから速攻で尿を出し切ろう

と思って慌ててしたんだけども、なんだか

足音が聞こえてくる。

めちゃくちゃ怖くなって震えてたが、尿を

出し切ってなく、万一あいつらが脅かそう

としてる可能性もあったからだ。

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そのまま足音はトイレの前を通過して奥の

方に行った。

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1階の奥が図書室で窓の鍵、大人になって

からそれがクレセント錠なる防犯性の低い

ものであることを知ったが、クレセント錠

が経年劣化でゆるくなっていて窓を揺らす

様にすると簡単に解錠が出来てしまって、

そこから校舎内に出入りするので、一通り

学校内を回ったらいつもこの場所で煙草を

吸ったり馬鹿話していた。

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やっぱり友達どっちかがわざわざ脅かしに

来て戻り慌ててやってくる俺を笑うつもり

なんだと自己解決して出し切ってから手を

洗って逆に脅かそうとした。

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音をたてないようにこっそり図書室の方に

向かって図書室手前で屈んでドアの上の方

のガラスから姿を見えない様にしてから扉

を3回程ノックした。

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「えっ」「ヤバっ待って」とかが聞こえた

ので笑いながら俺だよって言って入ったら

別の友達(C)もいた。

トイレの足音はこいつ正体が分かったので

「マジでビビったわ」とか言って茶化した

んだけどもめちゃくちゃ笑われた。

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そんな話をしているとセンサーが発動し

爆音がなったので走って逃げた。

多分外のセンサーっぽくて誰か失敗した

マジでふざけんなってみんな言いながら

自分たちもセンサーに引っかかったりや

カメラに映らないようにして走って行き

校門前に止めていたチャリに乗り1km程

離れたコンビニまで逃げ、煙草を買って

外で吸いながら文句言ってるときにふと

これがおかしいことに気づいた。

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音の感じからして反応したセンサーは職員

玄関の辺りの外にあるものなんだが場所は

図書室と同じく1階にあるので小さい学校

だからほとんど離れていない。

センサー鳴らした奴も自分たちもお互いに

走って逃げるはずだから前に走るそいつを

絶対に見ているだった。

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仮にめちゃくちゃ早いとしたとしても、

流石にチャリに乗っている姿を見るはず。

絶対おかしい誤作動だ!センサーまでもが

年季入っているのかっで話してから友達A

の家に行ってみんな泊まった。

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夏休み中に忍び込んだ別のグループの連中

から連絡があってセンサーが鳴って逃げた

けど誰もいない。

音がなった時もみんな窓から外を見ながら

話をしていて自分たち以外には誰もいない

からこれは幽霊じゃないかってそいつらは

ビビっていたが、俺らはそれはセンサーの

誤作動だろって言って笑ったが彼らはまだ

ビビっていた。

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夏休み後に登校したらさらに他の奴や後輩

たちにも言いふらしていたのかさっきの話

が広まっていたが馬鹿らしくて俺らは夜の

誤作動で鳴ったセンサーにビビってるって

夜の学校が怖いだけだろって言ったことで

一旦は沈静化したが気味が悪く流石に秋で

受験だなんだって勉強が忙しくなったり、

後輩たちの方も部活が新人戦前で忙しくも

なってきたこともあって忍び込む様なこと

はやめたらしい。

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そんなこともすっかり忘れていた成人式が

終わって夜のクラス会での出来事だった。

当時の担任も来ていたんだけど酒も入って

いたので先生に忍び込んでいたこととかを

話して警備厳しくしろとか騒いでたら先生

が真面目な顔で、警備会社が真夜中に職員

玄関前のセンサーが鳴っているを感知して

駆けつけるも誰もおらず、センサー近くに

あるカメラを確認しても写っていない。

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新品に変えたが誤作動が起こり、別の製品

にも変えたが誤作動が起こるので学校内に

詳しい生徒か元生徒がなんとしてカメラの

死角からした悪戯ではないだろうかと警備

会社から言われていたが、その様なことは

生徒はしないと学校は主張してくれていた

らしくて「本当にお前らの仕業だったのか

ふざけたことをして!」とめちゃくちゃに

怒られた。

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正直めちゃくちゃ怖かった。

もちろん先生も怖かったのだがそれよりも

当時の鉄則として職員玄関は警備が厳しい

のでそこに近づかないというのがあって、

学校に忍び込む行為が流行りだした頃の春

にはもう常識になっていた。

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真夜中に職員玄関に近づくバカなんて後輩

たちですらその頃にはもういない。

酔いもそこで覚めてなんもわかっていない

先生には凄く怒られて当たり前だがそこで

お開きになってしまったのだが当時をよく

知る男連中はみんな顔青くなって先生抜き

で2次会の流れもなくなってしまったこの

不思議な話はタブーになっているので他の

誰かが心霊を見たとか詳しいことはまるで

わからない。

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