短編2
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ラブホテル

当時、金土と週末のみパブで働いていました

お店と家が遠く、

タクシーで帰宅すると4,000円くらいかかり

正直古いラブホに入った方が安上がりで、1人で泊まることが多くありました

その日もだいぶ飲み過ぎて

記憶も曖昧なまま部屋を借り

眠りについたようでした

まだ、酔いも冷めない中、ふと目が覚め

薄っすらした意識でぼーっとしていると

shake

自分の背後で誰かが寝返りを打つような振動が伝わりました

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あちゃー、やっちまった

客か誰か引っ掛けちゃったかな

顔の確認でもした方がいいかな

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など、考えている間に再び寝落ち

昼過ぎごろ

再び目が覚めて

部屋を見ると私1人

昨日の背後の人物は見当たらず

先に帰ったのかとも思ったが

段々、違う不安が浮かんできた

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……あれ?これは不倫では?

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その頃は結婚していて、旦那がいた

携帯を確認すると通話履歴に旦那の文字

数分話していたようだが

記憶は無し

LINEを確認してもお客との営業のみ

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申し訳無さとテンパりで

旦那に電話してみた

すぐ出た

開口一番

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「お前さー、いつも飲み過ぎだよ

昨日もさ、迷惑かけて〜」

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と、怒ってなさそう

バレてないのか?

でも正直に言わねば……

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「あのさ、私昨日」

言いかけたところを旦那に遮られ

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「はいはい、どうせ記憶ないんでしょ?

昨日電話の時にさ、声聞こえてきてたけど

女の子が一緒に着いてきてくれてたから

お礼言っときなよ?

気をつけて帰っておいでね」

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電話を終わらせて、安心感から胸を撫で下ろした

なんだ、付き添ってくれたのはお店の女の子か誰かか

間違いがなくてよかった、と

そのまま夕方までだらだらと時間を潰して

仕事に出かけよう

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鍵を返し追加金を払う為、フロントに出た

馴染みのフロントマンだったので

声をかけた

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「いつもすみません

いやー昨日もかなりベロベロだったでしょ?

昨日なんか、女の子の付き添いまでいたみたいで笑」

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なんて私が言うと

少々、訝しげな顔をした後に

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「昨日はお客様お一人でしたよ?」

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