短編2
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合宿の肝試し

私が小学校6年生の時に行った合宿で親友が見たという幽霊の話をしましょう。

私は霊感は全くありません。しかし、親友は霊感はあったようです。今は私も親友も大学生ですが、親友の霊感はもう無くなってしまったようです。

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親友は幼い頃から霊体験をしてたみたいで、よく私にその体験を話してくれました。サッカーの合宿で寝てる間に子どもに足を引っ張られた、とか押し入れの中にいる女を見た、とか。当時私はその話を聞くのが大好きでした。

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当然小学校6年生の時の合宿にも何か見たら教えてほしいと、あらかじめ親友に伝え、親友の話を待っていました。

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その合宿には肝試しがあり、2人1組で宿舎の心霊スポットに置いてあるお札を取ってくるという簡易的なものです。

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その宿舎は新館と旧館があり、私たちは幽霊が出るという噂の旧館に泊まっていました。旧館のスキー庫はどうやら曰く付きの場所らしく、心霊現象が絶えないらしいです。

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私は、特に何事も感じず肝試しを終えました。強いて言えばスキー庫の中がとても寒かった、くらいでしょうか。肝試しの後、親友に何かいたか話を聞いてみました。案の定親友は、スキー庫で幽霊を見たそうです。

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スキー庫の中央にある机にお札が置いてあるのですが、親友曰く、その奥にその幽霊はいたそうです。

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黒い服を着ていて髪の長い女が一切瞬きをせずに、親友の方ではないどこか虚空をずっと眺めていたそうです。特に害のない幽霊だったらしく、親友は特に驚きもせずその場を去ったそうです。

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彼女は今も虚空を見続けているのでしょうか。

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