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短編2
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公衆トイレ

これはまだ僕が大学生をやっていたときの話。

僕が通っていた大学は自然豊かな場所で街灯も少ないから夜は滅茶苦茶に暗かった。まあ、シンプルにド田舎だったワケだ。

そんな大学に通いはじめて約1年が過ぎた頃だった。その日は実験が長引いて大学を出るのが夜の7時近くになってしまった。

正直こんな時間から歩きたくなかったのでバスの時間を見たら30分以上待つ事がわかり、僕は友人のA.Bと3人で大学から最寄りまでの道を歩いていた。

さっきも書いたとおり夜は暗くて足元が見えないから3人でバカな話をしながらスマホのライトで照らしながら歩いていた。

そんな時Bが「お腹痛い」と言い出して近くの公園(遊具がほぼ無い)にある公衆トイレに寄った。

Bが用を足している間、僕とAは暇なので実験の成果や班員の悪口を言いながら待っていた。

そんなこんなで10分近く待っていたのだが中々Bが出てこない。

流石に長すぎるということでトイレの中に入ると個室が2つ使用中になっていた。

僕達がBの名前を呼んでみると奥の個室からBの声で「まだ出てるから先に駅いっといて」と返ってきたので僕達は先に駅に向かった。

時刻表をみるとまだしばらく電車は来ないようだったのでBを待ちつつ、僕とAはソシャゲをしながら時間を潰していた。

少ししてバタバタと足音が聞こえてその方向をみるとBが息を切らして立っていた。「おうB、急いできたようだけどまだ電車来ないぞ」とAが声をかけると「ふざけんなよ!」とすごい剣幕でBがキレた。

僕とAはワケがわからずに呆けているとBはさらに怒った顔をして「お前ら俺がクソしている間ずっと個室のドアノックしてたろ!」と言ってきた。僕達はさらに困惑した。

だってBがクソをしている間僕とAは外にいたし、途中からは先に駅に向かっていたからBの入っていた個室をノックすることは出来ない。

Aがそんな感じの事を伝えるとBは今度は顔を青くして力無くへたり込んでしまった。

その日はBに何を聞いても答えることは無く各々が帰路に着いた。

しかし次の日Bが学校で話してくれた話を聞いて僕とAは二度とそのトイレは使わないと思った。

Bは僕達と別れてトイレに入った後、個室のドアをノックされたらしい。

僕達がいたずらしてるのかと思い無視しているとずっとノックしてくる。流石に頭にきて「うるさい」と言ったところノックがやんだ。

一頻りクソを出して外に出ると既に僕達はいなくてキレながら駅に向かって後は知っての通り。

しかし上述したように僕達はノックなんてしてないし先に駅に向かえと言ったのはBのはずだ。

しかしBはそんなことを言った覚えはないと言っていた。

では、僕達に先に帰れと言ったのは誰なのか。また、Bの個室のドアをノックしていたのは誰なのか

Concrete
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