初投稿です。長文で解りにくいとは思いますが、良ければ最後までお付き合い下さい。
俺が15才の頃の出来事です。
当時、俺達は探検にハマってて、暇があれば探検と称して裏山に入って遊んでいました。
俺の地元はかなりの田舎で、山を切り開いてできた村の様な所でした。しかし、車で10分も走れば温泉街があり、遊ぶ所は色々とあったのですが、滅多に街に行くことはありませんでした。
探検にも飽きてきたある日、親父と友人との会話の中に、山の神と言う場所がある事を知った。
親父に詳しく聞いてみたところ、山の神は裏山にあるらしく、ちゃんと道もあるとの事だった。しかし、危ないから近づくなと念を押された。
行くなと言われたら行きたくなるもの。
さっそくいつものメンバーであるAとBと俺の三人で、翌日の土曜日の昼から行く事になった。
リュックにお茶やお菓子、懐中電灯とナイフとロープとライター。これがいつも持ち歩いていたリュックの中身。これだけあれば、何もない山の中でも結構遊ぶ事ができたものだ。
いつもの場所から裏山に入り、1時間程歩いた所に山の神があった。
そこには山の神と書かれた標札と一体のお地蔵さんがあるだけでした。
A「ええっ!これだけ?」
俺「みたいだな。疲れた〜。」
B「本当にあった!スゲー!」
何故かBだけが興奮していた。
Bがお地蔵さんの前に座り込んで、俺とAを呼んだ。
俺A「どうした?」
B「これ!見てみろよ!地蔵さんの手!無いだろ?」
確かに手を合わせているお地蔵さんの手の部分が欠けていた。
A「で、これがどうした?」
B「昔、じいちゃんから聞いた話しだけど、この地蔵さんを見て思い出した!手がない地蔵さんのさらに奥の方に洞窟があるって言ってた!……でも、そこには行ったらイカンぞ!怖いお化けがおるからな。って言ってたけど…………行くだろ?」
と、Bがニヤリと笑う。
しかし、山の神の先には道は無く、胸ほどある草を分けて進む。
B「おっ!何かあるぞっ!」
一番前を歩くBが叫ぶ。そこには2mぐらいの錆びたフェンスがあり。フェンスの向こうには空が見えた。
B「……崖。」
俺「はぁ!崖!?」
B「このフェンスの向こうは崖になってる。」
A「洞窟は〜?」
俺「無かったな」
すると、Bがフェンス沿いにガサガサ歩き始めた。俺とAもその後を追った。
しばらく歩くと不自然な切り株があった。木々が生い茂る中に一本だけ切り倒された木。その木を見たBが俺とAを呼ぶ。
B「この木……なんで切られたのかな?」
A「さぁ〜」
B「……ロープ持ってきた?」
俺、A「あぁ、あるよ。」
するとBが自分のロープを切り株に縛り付けた。すると、Bは軽々とフェンスを乗り越え、ロープの先を持ち崖から身を乗り出した。
B「あった!あった〜!こっち来てみろ〜!あっ!リュック持ってきて〜!」
Bのリュックを持ちフェンスの向こうへ。
A「洞窟あったの?」
B「あった!この下だよ!」
俺「マジで!?入れるのか?」
B「楽勝!」
とBが言うと、ロープに等間隔の結び目を作っていく。
B「よし!行こう!」
Bがロープを崖に投げ落とした。
するするとBが崖に消えていく……。
B「いいぞー!降りてこーい!スゲーぞ!」
崖の下までは20mぐらいあった為、降りるのは怖かったが、思ったより簡単に洞窟の入口に着いた。
崖を4mぐらい降りた岩肌に、ポッカリと1m程の穴が開いていて、小さな足場もあった為、中には入りやすかった。
中腰で洞窟に入り懐中電灯で辺りを照らすと…洞窟と言うより、空間だった。
150cm程の岩の隙間が左右に広がっていて、何もない。
俺「奥に行けるか?」
A「無理っぼいな!」
B「………」
俺「帰るか?」
A「暗くなる前に帰ろうぜ!」
B「……あっ!何かある!」
A「はぁ?どこに!?」
B「ほら!あそこ!」
Bが懐中電灯で空間の隅の方を照らし指をさした瞬間…
B「っ…ぐわぁぁぁ〜〜!!」
と、その場に座り込んだ。
A「おい!B!どうした!」
俺「B!大丈夫か!?」
B「指がっ!なんかいる!虫かなんか!」
A「はぁ?虫?」
俺「ハチか?刺されたのか?」
B「わからない!あぁ〜!痛てぇ!」
俺「とりあえず、ここから出よう!」
A「あぁ。B!歩けるか!?」
B「うぅ…なんとか」
最初に俺が上に登った。結び目に足をかければ難なく登ることができた。続いてAが上がり、ロープに掴まったBを2人で引き上げた。
すいません。一旦終わります。
まだ続きます。
怖い話投稿:ホラーテラー 眞さん
作者怖話