【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

短編2
  • 表示切替
  • 使い方

茂みのむこう

これは私が小学生の時の体験です

この頃私は夏休みになると、知らない子どうしが集まってキャンプをすると言う旅行会社の企画によく参加をしていました

そして今回もそのキャンプで山奥まで来ていました

1日もすれば自然と仲のいいグループが出来きたので、一緒に遊んだり楽しい日々を送っていました

そんなこんなで最後の夜となり、恒例の肝試しが行われました

この肝試しはわざわざ本格的な業者を呼んでいるらしく、夕方にはその業者のトラックが止まっており、打ち合わせのようなことをしていたのを覚えています

内容は4人1組でキャンプ場からスタート、一本道を歩き、また違う一本道でキャンプ場まで戻って来ると言うものでした

グループ決めは自由で怖がりだった私は、一番仲良しになった人と肝試しが大好きな2人の4人で行くことにしました

順番は一番最後だったので、先に行ったグループの悲鳴があちこちから聞こえ、すでに半泣きでした

ついに自分達の順番で、肝試し大好きな2人を前に行かせ、張り付くように私と友人は歩きました

どうやら友人も苦手な様子でした

道を行くとさすがは業者と言わんばかりの道具、演出で、後ろを歩く私と友人は悲鳴をあげっぱなしでした

そして肝試しも終盤にさしかかり、崩壊寸前の私にゾンビが後ろから大声をあげました

限界でした

私は3人をおいて悲鳴をあげながら全力疾走しました

一本道の両側は自分の背丈以上の茂みに覆われており、それがまた怖く感じさらに走りました

すると茂みから

「ガサガサガサッ!!」

それは人が茂みを走ってくる音でした

またあのゾンビだ

そう思った私は泣きながらそれを振り切り、気が付けばキャンプ場にたどり着いていました

その後テントの中では私の怖がりっぷりが夜遅くまで、話題になったのを覚えています

そして翌朝

少し早く目覚めた私がテントから出てみると業者がトラックに道具を積んでいる最中でした

1人の業者と目が合ったので軽くあいさつをしてから

「昨日すごく怖かったです、特にあの茂みから追いかけられたのは死ぬかとおもいました」

と茂みの方を指差して話しました

すると業者は

「茂み?あの茂みには何も仕掛けてないはずだけどなぁ…」

無理もありません

あの茂みのすぐ後ろは崖だったのですから……

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ