短編2
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見えた

霊的な体験をしても見えることは少なく、感じる事が多い。

そんな私が過去3回見た事のひとつです。

長文・駄文お許しを…

これは私が就職した年に、会社の先輩と同期の4人で体験した話です。

地元の霊的に出ると言う場所へ車一台で、深夜に行きました。

そこは山にあるお寺とその敷地に塔があります。

結構広い所なので、車を駐車場に停め、玉砂利を歩き塔へ向かいました。

4人もいるし、皆イケイケだった事もあり、私一人が次なるお寺へ行くのを怖がっていました。

塔の前で「やめようよ」「大丈夫だから行ってみよう」と言い合っていると。

ザリ…ザリ…ザリ…ザリ…

玉砂利の音が遠くから聞こえてきます。

ザリザリザリ…ザリザリザリ…

まるで子供用の車?(跨いで乗るタイプ)

そんな感じの音に変わりました。

私だけでなく、皆が聞こえたようです。

顔を見合わせて、音のする方へ視線を向けると…

下半身がなく上半身だけの人らしい、髪が短くうつ向いてる感じのものが見えた。

見てる最中もザリザリと少しずつ向かってきます。

私達は走って、その方向を避けながら車に乗り込みました。

山を降り市内に帰るまでは口数少なく、でもみな一様に上半身だけのものを見たようでした。

解散したくても恐怖から夜が明けるまで、その話を車の中でしていました。

明るくなってから、一人づつ送ることにして、最初の一人を降ろした時。

その人が泣き出しました。皆でどうしたのか?と降りてみると、車の窓や至る場所に小さな手形がついてました。

行った塔は水子の供養塔でした。

それから1ヶ月程して、車の持ち主(先輩)は集金途中に人身事故で、会社を解雇されました。

私達の間では、塔の事が関係しているのかわかりませんが、先輩から連絡ととれなくなりました。

怖い話投稿:ホラーテラー 感じるさん  

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