日本最南端の県に実在する公園の本当にあった話。
日本最南端の県にある森岡公園(森川かも…)と言う公園がある。
その公園の入口には立て札があると言う。
立て札には
『この先進むと、命の保障はありません。』
と書いてあるという。
話を遡る事数十年。
ここはデートスポットとして有名であった。
周りに住宅はなく人気がない、おまけに街灯も入口に一つだけ。
公園もこれと言って何もなく、ベンチと小さい砂場と1番奥に男女兼用の公衆トイレだけ。
一見不気味にも思えるが、カップルのいちゃいちゃスポットとしてはうってつけだった。
ある晩、とあるカップルがこの公園にやってきた。どうやらデートの帰りのようだ。
二人はとりあえずベンチに座り、いちゃいちゃし始めた。
すると彼女が急に
『ゴメン、おしっこしたくなっちゃった…』
と言い残し公衆トイレへ駆けていった。
公衆トイレには扉がなく、見てると気まずいので、彼氏はトイレに背を向けて立って待つことにした。
10分経過。
まだ彼女は戻ってこない。きっと女性の事情というやつか…
そう思いながら彼氏はぼーっと待っていた。
すると公園の入口の向こうから二つの懐中電灯の光りがこっちへ向かってきた。
警察だ。
二人の警察官は公園へ入ると砂場やベンチなどに光を当てた。
誰かを捜しているようだった。
すると一人の警察官がトイレの方へ向かった。
もう一人の警察官は彼氏の方へ歩いて来た。
彼氏『!?』
警察官『今から絶対に後ろを振り返らないでゆっくりと私について来て下さい。』
彼氏は何がなんだかわからず、言われるがまま公園を後にした。
しばらくあるくと交番があり、そこで警察官に話を聞かされた。
警察官『危ないところでした。』
彼氏『危ない…?』
警察官『ええ。あなたは殺されるところでした。』
彼氏『!?殺さ…!?!?』
突然何を言い出すんだコイツは。
そう思いながら喋り終わらない内に警察官が話しはじめた。
警察官『現在、全国指名手配の無差別連続殺人鬼が逃走してるのはすでにご存知ですよね?』
彼氏『最近朝ニュースでやってるやつの事ですか?』
警察官『はい。』
彼氏『それがどうか…』
話していると先程のもう一人の警察官が帰ってきた。
警察官B『犯人、○月○日○時○分に森岡公園にて確保、逮捕しました。』
彼氏は鳥肌が立った。
森岡公園ってさっきまでいた場所じゃないか…。
!?
彼氏『すみません!!彼女がトイレにいたと思うんですが!!彼女は!!?』
彼氏は一瞬にして頭に血が上り興奮したように話した。
警察官『被害者はどうした?』
警察官B『現在遺体を回収中です。まったく…惨いことしやがる…。』
被害者?だれが?
警察官『心中お察ししますが、彼女さんはお亡くなりになられました。残念です…』
後日、落ち着いてから改めて交番へ出向き警察官に詳しい話しを聞いた。
彼女がトイレに言った時、彼氏はあえてトイレに背を向けて立っていた。
この時、トイレには指名手配犯が身を潜めていたが、彼女は気付かずに入ってしまった。
指名手配は精神異常な面を持っており、彼女をその場でレイプし、殺害。
大きな斧で首を切断し、彼女の長い髪を持ち、ブンブン振り回していたと言う。
彼女の体内からは大量の体液が抽出されたのでレイプされたことが判明したようだ。
そこに情報を元に捜索していた警察官が森岡公園にやって来て応援を呼んだと言うのだ。
彼女はレイプされている時入口の街灯に照らされたこちらに背を向ける彼氏をどんな思いで見つめていたのだろうか。
その事件以来、森岡公園でトイレに入ると必ず首を切断された状態で見つかると言う噂が流れて、いつしかこんな立て札が立てられた。
『この先進むと、命の保障はありません。』
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話