長くなってしまい、すみません。
「伝染2」の続きです。
学校で2人で話していて、A君が席を外すとき、必ず扉から半分だけ顔を出していくのです。
始めは一度やるたびに追いかけて怒っていたのですが、そのたびに惚けた態度をとられるので、B君はもうあまり気にしないようにしていました。
そんな日が続いて、一週間程たちました。
A君とB君は、C君という友達も連れて、帰りにゲームセンターに立ち寄りました。
3人は楽しく遊んでいました。途中、A君がトイレに行くと言って席を外しました。
B君とC君が遊んでいると、ふとC君が顔をあげた時に、
「うわあ!」
と叫んだのです。
B君はC君の顔を見ました。どこか、少し遠くを見ているようなので視線を追うと、壁の外。窓から、A君が半分だけ顔を出して、こちらを見ていたのです。
B君は何度も経験したその景色をみて、
「あいつ最近、ああいう悪戯をするんだ。気持ち悪いだろ?」
と言いました。しかしC君の顔は青くなっていきます。
そんなに、驚くことか?B君は、C君の過剰な反応に首を捻りました。
するとC君が、こう言いました。
「なあ、ここって、三階だよな。」
その言葉に、B君は背中に何かが走るのを感じました。
B君がもう一度窓に目をやると、A君の顔はスッと引っ込みます。
2人は慌てて窓に駆け寄りました。
もしかしたら何か下に踏み場があるかもしれない。
そう思い、下を見ると、踏み場はありませんでした。
代わりに、遥か下の道に、A君が倒れているのが見えました。
辺りには赤色が飛び散っています。
2人は声を上げることもできないまま、震えていると、B君が駆け出しました。階段の方へ向かっています。
C君は、自分も下へ行こうと後を追いました。その時、見てしまいました。
階段がある角を曲がった瞬間、B君が顔を半分だけ出して、こちらを見ているのを。
怖い話投稿:ホラーテラー ぽにょさん
作者怖話