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中編3
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異国のコイン

 友人がここのサイトに投稿しようとしたけど、投稿自体やめたいと言い…代わりに投稿して、霊体験した気分だけ味わいたいと思います。

あまり怖くない上に、説明がへたくそで簡素にまとめられないので、ご容赦ください。

 友人も私にも霊感はまったくありません。見たこともなく、気配も感じません。

 ですが、私と友人には決定的に違うところが一つ。恐怖心とか度胸、肝が座っていると言うのでしょうか。

 タブーをタブーとは考えないようで、もちろん常識の範疇は越えません(犯罪とか)が、バチが当たるぞ!と言うような事をよくやらかしていました。

 もっとも、本人いわく、タブーだとかバチだとか…いけないと思ってやってる人間には当たるが、それが常識だと考える人間には当たらない、と。

 妙に納得するんです。友人が言えば。たぶん、私が言っても鼻で笑われるかと思うんです。

 小学生の頃、こっくりさんが流行りました。十円玉を使うという、あれです。私の友人は、なんと…当時気に入っていた、知らない異国のコインでやろうと言い出したそうです。

 当時の彼女の友人(N)は、外国のお金なんか駄目だと言ったそうですが、彼女はこのコイン以外にするなら、一人でやれ、と断言したそうで…。

 異国のコインを使用したこっくりさんが始まったのです。

 しかし、異国のコインで儀式を行うことに疑問と嫌悪を感じていたNは、コインを自分で動かして、「儀式をやめろ」と言わせようとしていました。

 や、まで来た時、我が友人は気付いたのです。違う、と。やおら指を放すと、コインを動かすNの指先を上からビタンと叩きました。

 「あんたがやめなよ」 こっくりさんって途中で指を離したり、中断しちゃいけないんですよね 確か…(自分はしなかったんで知らないんですが)

 タブーを恐れない友人は、コインを持って帰ろうとしたそうです。が、タブーとこっくりさんの両方に恐怖したNは異国のコインを手元でいじりながら帰る友人から、コインを奪い、小さな鏡を御神体として祭る、小さなほこらに 異国のコインを賽銭として入れようとしました。

 ですが、賽銭箱はなく、白い陶器の皿があるのみ。でも、それが賽銭箱なのです…

 友人は奪われてすぐ、Nがコインをどうするか、ほぼ察していました。コインにいくらの価値があったのか、友人は知らないと言います。

 ほこらに手を合わせて祈るNを押し退けて、手を打ち鳴らし、お辞儀をしてから、ポケットから500円を出して、どうか異国のコインをこれと替えてほしいと声に出して、お願いをしました。

 誰が許すわけもなく、かといって、許さないと聞こえるわけもなく、再びお辞儀をすると異国のコインとその同等の大きさの日本の硬貨を取り替えました。

 とたん、隣にいたNは怖くなったのでしょう。走って帰ったそうです。

 数日後、Nは自動車の当て逃げにあってしまい、肩を脱臼して不便な生活が半年近くも続いたそうです。友人はと言えば、怪我も病気もせず…

 私は友人に聞きました。なぜ、異国のコインにこだわったのか。単に10円玉がなかったのと、持っていた500円を使いたくなかったこと(10円玉にこだわっていない時点で彼女の考えは通常とは違う)、コインはコイン収集が趣味の父の物を拝借していたことが原因だった。

 大人になった彼女は言います。「儀式でのルールを決めるのは所詮は人間だょ」と。でもできれば、守った方が安全だと、私は彼女以外には伝えたいです。

 長文、乱文で申し訳ないです。これが、私がある意味恐怖した友人の一面です。

 また機会があれば、彼女の話を書きたいと思います。

怖い話投稿:ホラーテラー 代打でホームランさん  

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