昨年の冬の事です。
その日は珍しく午前中で授業が終わり、特に予定のなかった私はそのまま帰宅の途に着きました。
新御茶ノ水に着き、乗り換えのため私は電車を降りました。
その時です。
ホームに並ぶ人の一人が視界に入りました。観察した訳では無いので、その人が眼鏡をかけた会社員風の男性である事、俯き加減のその人が目を見開き、薄笑いを浮かべて中空を見つめている事しか分かりませんでした。私はそのまま後続の人に押される様にホームを後にしました。
あの人が何を見ていたのかは分かりません。ただ、あの目付きからするとよほどのモノだったのでしょう。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話