前にも投稿させてもらっている者ですが、また小さい頃に体験した話を投稿させてもらいます。
怖くない上に長いのですが、自分が体験した気持ちになって読んでいただけると幸いです。
小学生の頃私は、塾にかよっていていつも帰りが遅く。
その日も塾が終わったのが夜7時過ぎでした。
その頃はあまり携帯電話も見かけず、まだ電話ボックスがあちこちにあるころでした。
私は、電話ボックスでいつもの様に親に電話をかけ
「塾が終わったのでむかえに来て欲しい」と言うことを伝えました。
すると、「今日は忙しく、むかえに行けないから歩いて帰って」という答えがかえってきました。
そこから家まで、歩いてもそんなに遠くない距離なので
私は「わかった」と言い歩いて帰りはじめました。
田舎なので人通りもあまりなく、冬の真っ暗な道をひとり歩いて帰っていると
人の家の玄関に立って、ドアを叩いている黒っぽいコートを着た女の人がいました。
「そこの家に用事かな?」そう思いあまり気にとめずにしばらく歩いていましたが
「!!」っと気がついて
その家に引き返しました。(今思えば引き返さなければよかったのですが)
5分くらいたっていましたが、まだ女の人はドアを叩いていました。
「やっぱり…」
ドアを叩く女の人の少し先に、縁側に座っているおじさんがいました。
しかも、ドアを叩いているにも関わらずまったく見向きもせず
第一ドアを叩く音がまったく聞こえないのです。
そこで固まっていると、おじさんが「こんばんは」と声をかけてきました。
とっさに私も「こんばんは」と返したとき
女の人の首がぐるっと回ってこっちを見たのです。
怖くなった私は走って家に急ぎました。
家に帰る途中、神社の石段みたいところを通らないといけないのですが
下から見て明らかにさっきの女の人が石段に座っているのです。
それを見た私は、パニックになりまた家とは逆に走り出していました。
走っているとふと、電話ボックスが目に入り
『親に電話しよう』そう思い電話ボックスに入り
親に電話をかけましたが、呼び出し音が続きなかなか出てくれません。
『早く出てよ』
そう思いながらふと横を見るとあの女の人がノックをしながら電話ボックスを叩いているのです。
すぐに電話を切り、電話ボックスを飛び出しました。
後ろを振り返ってもまだ、女の人は電話ボックスを叩いていました。
そのまま走って逃げていると、たまたま通りかかった近所の人が車に乗せて家まで送ってくれたのでなんとか家に帰ることができました。
その後、あの女の人は見ていませんが
こっちを振り向いたとき頭の中に「見えてるなら探して」と聞こえたのを今でもはっきり覚えています。
あの人は今でも誰かを探してるんでしょうか?
誰かに伝えたいことがあったのでしょうか?
それとも…誰かを探して殺そうとしているのでしょうか?
怖い話投稿:ホラーテラー ゆ○す○さん
作者怖話