文字の間違いなどがあったらすいません。
僕の地元にもいわゆる心霊スポットがあります。
三年ぐらい前に一度だけ友達と行った事があります。
友達が免許を取ったばっかりで、季節も夏だったのでその場のノリで心霊スポットに行きました。
最初は四人ぐらいで行く予定だったのですが、次の日が平日という事もあり僕と免許を取った友達(以下裕二)の二人で行く事になりました。
裕二が運転して、僕が助手席に乗り心霊スポットに向かいました。
二人じゃ怖かったので、夜の8時頃向かったと思います。
最初は、幽霊がいたらぶっ飛ばすだの俺は逃げるだのイロイロ喋りながら盛り上がっていました。
しかし、目的地に近づくにつれお互い口数が減り最終的には、ラジオが流れてるだけで会話がなくなりました。
その心霊スポットは少し山の中を入った場所にあり、いわゆる廃墟みたいなやつです。
民家?だったのかわかりませんが、とりあえず一戸建てだったのは覚えてます。
僕と裕二は心霊スポットに着くなり、その威圧的な雰囲気に圧倒され車から降りる事も出来ませんでした。
懐中電灯すら持ってきていない僕達は、どうする?帰る?なんてビビりな発言をしたんですが、ここまで来たなら少しぐらい散策しようって事になり渋々二人とも車を降りました。
野郎二人でくっつきながら廃墟の玄関まで行きました。
廃墟の周りはただ草がうっそうと生えているだけで、他にはなにもありませんでした。
玄関のドアノブを回すと、ガチャッと音が鳴り普通に開きました。
中に入ると埃っぽくてカビ臭かったです。
携帯のライトで照らしながら、中に少しずつ入っていきリビングっぽい場所につきました。
テーブルや食器棚があるわけではありませんでした。
ただ広い空間があるだけで、他になにかがあるわけではないので僕と裕二は拍子抜けしました。
それで他の部屋も回ったんですが、物一つありませんでした。
廃墟の大きさは3LDKぐらいだったと思います。
2階があるわけでもなく、地下なんて見つかりませんでした。
僕はつまんねーなんて考えながら、一人でズカズカ進もうとしたら突然裕二が『もう帰ろう』なんて言いました。
興ざめしたんかなって思ったので、二つ返事をして車に戻りました。
そして車のエンジンをかけ、来た道を戻りました。
そして街の光が見え始めた途端、裕二が興奮しながら
裕二『マジで怖かった! お前よく気づかなかったな』
は?って感じで僕がポカーンとしていると
裕二『お前あの家入ったとき、カビ臭いって思わんかったか? なのに、家の中に埃一つ落ちてなかったんだよ! 窓も綺麗だったし、今にも誰か住んでますって雰囲気がかなりあった』
僕『誰かが毎日掃除に来てるんじゃないか?』
裕二『誰があの山の中にある家掃除するから!? お前馬鹿か!』
僕『確かにそうだけど、暗かったから埃が見えなかっただけだよ。 見間違いだって』
裕二『んじゃ、玄関にあった靴は誰のか!? 俺達が入った時にはなかったはずなのに、出ていく時に靴が一足あったぜ。 お前見なかったんか?』
僕『あっ、確かに出てく時に靴見た。 子供のちっちゃい靴だろ?』
裕二『は? 俺が言ってる靴ってハイヒールだけど。 お前怖い事言わないで』
お互い話が噛み合わない部分が出てきて、頭が混乱してきて一旦話を整理しようって事になり、調度近くにあったコンビニに車を駐車して二人で話し合いました。
僕『お前が見たのはハイヒールなんだよな?』
裕二『確かにハイヒールだよ。 色まではわからんかったけど』
僕『んじゃもしかしたら二足あったんだはずな』
裕二『そう思う事にする。 てか俺達憑かれたりしてないよな? 大丈夫だよな?』
正直僕には霊感なんてないので、なにも答える事が出来ませんでした。
すると裕二が急に
裕二『僕怖い。 早く帰らなきゃママに怒られる。ママが来る』
なに言ってんだこいつ?って始めは思ったんですが、だんだん憑かれてるんじゃないかってわかって、僕は怖くなり車から降りその場から逃げました。
本当に怖かったんです。
その日は家に帰り布団にうずくまって震えてました。
気づいたら寝ていて、起きたら朝日が上っていました。
携帯を開くと着信が何件も残っており、全て裕二からでした。
怖かったんですが、昨日逃げ出した罪悪感もあり電話をかけ直しました。
ワンコールですぐに電話を取りました。
裕二『おい! 今までお前なにしてたんだよ!』
僕『昨日はゴメン。 怖くなって家に逃げてしまった』
裕二『は!? 家にいる?俺今お前の家に来てるけど、誰もいないよ!』
僕『へ? 俺家にいるけど』
そう言って周りを見渡すと、見慣れない風景が広がってました。
正確には、昨日見た風景がありました。
僕はなぜかあの廃墟にいました。
その時頭が真っ白になりました。
僕『裕二、俺廃墟にいる。 なんで? は?』
裕二『マジで? 今迎えに行くからすぐに家から出とけ』
裕二はそう言うと電話を切りました。
僕はすぐに廃墟から出て、裕二を待ちました。
30分ほどで裕二が来ましたが、お互い一言も喋りませんでした。
この一件をさかいに、僕と裕二の仲は崩れました。
オチはないんですが、これで終わりです。
あれから三年経ちましたが、僕は元気に人並みの生活を送っています。
あれ以来あの廃墟には行ってません。
なぜ起きた時廃墟にいたのかも、今だに謎です。
長文、駄文失礼しました。
怖い話投稿:ホラーテラー かりゆしさん
作者怖話