短編2
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意地悪問題

今から10年前、夜9時過ぎぐらいだったかな?友達が彼女を連れて家に遊びにきた。地元は埼玉なんだけど彼女は横浜に住んでいるらしく、友達は買ったばかりの車で地元まで連れてきたらしい。

俺も暇だったから一緒に遊ぶ事になり、ついでに共通の友達を誘って四人でドライブに出掛けた。

彼女とは初めて会ったけど、よく俺達の話を聞かされていたみたいで仲良くなるのに、たいして時間はかからなかった。

色々話していると彼女がよく霊を見るとか 不思議な体験をする子だということが分かった。

でも俺はいままでに霊を見たことないし、 周りで何か不思議な体験をした者もいなかったのでどうも信じられずに話を聞いていた。

ただ、怖い話は好きだったので、彼女のちょっとした体験でも興味津々に聞いていた。

なんでも彼女の場合は霊を見るにも気を解放した時に見えてくるようで、普段は多少コントロールしているので普通の生活を送れるそうだ。ただ今日のようにそういう話をしたりすると集まって来たりするので自然に全開になってしまうらしい。

埼玉の心霊スポットを何件か巡るドライブをして、車に戻る度に 何か見えた?

うん兵隊さんがこっちに向かって石を投げてきた。 とか、

橋の下で親子が無表情でキャッチボールしてるよ。 とか、

何だか俺には信じられなかった。

その時、あっいいこと思いついた!

俺は時間も時間だし、帰ろうと伝え、家まで送ってもらうことにした。

その帰り道に林道の横に神社があるとこで

問題をだした。

ねぇねぇ、問題です!これから通る神社で人が死んでるんだ。3択出すよ。

①体に灯油を被って火をつけて自殺した。

②木に縄をつけて首吊り自殺した。

③他殺

実は 正解はこの中に無い。

3択にすればそこから選ぶだろうし。横浜から来た彼女には初めて来た埼玉のことなんて解るわけないし、意地悪問題をだしたのだ!

本当は受験に失敗した女の子が体に灯油を被って火をつけて首吊って自殺したのが正解だった。

少しして彼女はこう言った。◯◯君は知らないかも知れないけどその中に正解が無くて、その人は火だるまで首吊って死んでるよ。って答えた。

俺はそれから彼女の出来事と霊の存在を信じるようになった。

実話だけど未だに俺には霊は見えない。

怖い話投稿:ホラーテラー たつさん  

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