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短編2
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雪山にて

初投稿です。実話・オチなしです。

怖くも無いかもしれませんが、奇妙な体験でした。

これはまだ私が小学生の高学年くらいのときの話です。

私は両親と3歳上の姉の4人家族でした。

両親共に旅行好きということもあり、様々なところに旅行へ出掛けていました。

その年の冬も、ある有名なスポットへ家族揃ってスキーをしに出かけました。

私は姉と一緒に、同じコースを何度も何度も滑っていました。

滑り降りてはリフトで上り、また滑り降りる。

馬鹿の一つ覚えのようにそれを繰り返していました。

何度かそのサイクルを繰り返したときのことです。

同じように滑り降り、リフトで上り、コースへ向かって行こうとしたときでした。

それまでには無かった違和感がありました。

ふと振り向くと、リフトから降りコースに入る手前にあるカーブのはずれに、

黒いものがありました。

その直前に滑ったときには間違いなく無かった物体。

姉もそれに気付き、当然「何だあれ?」ということになります。

周りに沢山人はいたのですが、他の人は全く気にしていない様子でした。

きょうだいの力関係上、残念なことに「お前が見に行って来い」と、姉から命令されるのは仕様の無いことでした。

私は仕方なく、恐る恐るその「黒い物体」に近づいていきます。

唯一幸いだったことは、昼間であるということでした。

暗かったならば…とても近づくことは出来なかったと思います。

少しずつ近づくにつれて、どうやら「それ」は雪の上に仰向けに横たわった人の形をしたものであるらしいということがわかりました。

しかし圧倒的に人と違う点が、「黒すぎる」こと。肌色であるべき部分も、真っ黒なのです。

さらに近づいていくと、「どうしてそうなのか」は分かりませんが、「どうなっているのか」は、はっきりと分かりました。

仰向けに横たわった人(の様なもの)は、両手で持ったスキーストックで、それぞれの手を支えるような形で、その両手に真っ黒な赤ん坊(の様なもの)を少し上に挙げた状態でした。

しかも横たわった人の顔を覗き込むと、絵の具のような黒さではなく、焼け焦げたような黒さでした。

表情も全く分かりません。覗き込んでも全く動く気配もありません。

気味悪く思った私は、一目散に姉の元へと戻り、その状況を説明し、コースを滑り降りました。

しかし詳細を見ていない姉は面白半分に、もう一度戻ろう、とリフトに乗り(当然私も連れて)、先ほどの場所まで上っていったのです。

しかし、ほんの10分前にはそれがあった場所には、何の痕跡もありませんでした。

雪に人が寝ていたような跡もついていませんでした。未だにあれが何だったのかは分かりません。

長文・駄文失礼いたしました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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