10代の頃の話。
当時の恋人と一緒にドライブしてたんだ。
とある橋に差し掛かったとき、突然、何とも言えない具合の悪さに襲われた。
時間は九時頃。
10代の頃なんて夜通し遊んだりも普通だったのに、とてもじゃないがそんな気にならず、恋人に謝りつつ帰路へ着いた。
自宅に帰っても具合の悪さは抜けず、当時健在だった祖母に何気に報告した。
「あんた憑かれたね」
祖母は御詠歌ってのを習って(?)て、お寺にしょっちゅう出入りしてたので、その影響でそんなことを言ってるんだと思ったが、否定するのも悪い気がして「これもババ孝行だww」と祖母に従うことにした。
祖母が言うには「おくじ」(九字か?)というものを「きる」らしい。
数珠と塩を手にしながら、自分の知らない単語を発し、最後に「エイッ」だったか「ハァッ」だったか、なんやら「気合いです!」みたいな掛け声で肩を叩かれた。
少し話がそれるが、その時母親も隣にいたんだよ。
窓際に座ってうたた寝をしてるように見えた。
なんやら訳のわからない儀式に付き合わされてる自分を尻目に、よくうたた寝なんかできるな〜…なんてうっすら思ってたんだ。
話を戻す。
祖母の気合いの後、嘘のように体が楽になったんだよ。
あぁ、これがプラセボだかプラシーボだかいう効果かなんて思ったよww
で、うたた寝してるらしき母親に声をかけたんだ。
そしたら…
「気持ち悪い…」
ちょうど祖母の気合いの後に気分が悪くなったらしい。
祖母が言うには、窓から悪いものが抜けて行くから、その通り道にちょうど母がいたのだろうと。
儀式前に気付いてやれよバァちゃんww
で、母にも同じ儀式を繰り返し、母も楽になったと言う。
それでもまぁ気分の問題だったんだろうと、その日は全く気にしてなかったんだが…
翌日。
『○○川で男子高生三人の遺体発見』
テレビでも新聞でも取り上げられてた。
自分が通った橋が架かっているのはその川だよorz
バァちゃんありがとう
気のせいじゃ無かったんだな。
今はもう祖母はいないので祓ってもらうことは出来ないが、昔のように感受性も強くなく、色んなことに鈍感になってしまった自分は、もう憑かれることも無いだろう。。
…と、ここで終わろうと思っていたら携帯の電源が突然落ちたぞ。
霊現象か!?とか考える自分は、今も昔も変わらぬビビリだww
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話