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中編4
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修道イン10

修道院まで約3時間の道のり、俺達は神父さんに教わった浄化作業の確認を何度も行った

小山の周りを聖縄でサークル状に囲む

聖水を土にまく

聖火をロウソクに移す

掘り出し作業をする

物を発見したら、また聖水をかける

その後、物を取り出し聖火の炎をたきぎに付け焼き払う

同時に神様へこの男の浄化をお願いする

いたってシンプルな作業ではあるが奴の邪魔もはいるだろうし不安感は消えない

こんな簡単な作業で済むなら今更、俺達ではなく何年も前に他の人がやればよかったんじゃん?

俺はやりたくない

というより、修道院に行きたくない

自分勝手な考えであることはわかるが…

PM22:30修道院に到着

「すげえ!マジ怖いわ〜」

「こんな所にわざわざ壁のぼって入って祟られてるなんて、君達はほんとにオバカさんだな〜」

「ここならドラキュラとか妖怪が普通に住んでる感じでしょ」

友人が緊張感をほぐそうと話てくれるが全身緊張してガチガチになっていく…

小山の近くの壁にハシゴをかけ四人で壁の上にあがる(二日連続か…)

奴は現れるのか?

やるしかないのか…

「これって、やっぱきついな…」

修道院の全貌を目の前にして友人も珍しく弱気?気味になっていた

修道院の廃墟に悪霊!まさに映画さながらだ…

(神様、神父様、私達をお守り下さい)

俺達はハシゴを置き換え修道院内へと降りていく

悪寒が走る…

鳥肌が立ち震えがとまらない

「さぁ急いで」

俺達は友人の声とともに作業を急いで始めた

まずはサークルを作る

「きたぁー」

後輩が叫ぶ

思わず修道院の方へ目線がいった

修道院の隅の方から黒っぽい影のようなものがこちらにむかってくる

「縄の中へ!」

四人とも急いでサークルの中に入る(1〜2歩だか)

影の集団はすぐに俺達(サークル)の周りをグルグルと回りだす

昨日、逃げ出した時と全く同じ展開だ

(最悪…「)

こいつらは奴の手下?下僕?

(やばい……やばいよ…)

グルグルグルグル影の集団は回り続ける

……ん?

「こいつら何もしないですね?」

「輪の中にも入れないじゃない?」

後輩達は冷静に観察してるじゃないか

(俺も頑張れ!)

自分に応援してみる

相手は手出しできない?

と信じて作業を再開だ

「聖水」

「聖水」

居酒屋のオーダーのように復唱する

「よし掘れ」

「掘ります」

後輩二人組がシャベルで小山の頂上から掘り返す

「あっ、聖火、聖火」

友人と箱の中から聖火をださロウソクに移す

「出ました」

「もう見つけたか?」

みんなで穴を覗いてみる!木製の箱みたいな物が埋まっている

「聖水、聖水」

聖水をかけると

[ジュワ〜]

白い煙りがでる

(何だ?硫酸?)

手袋用意してないけど触っても大丈夫かな?

恐る恐る俺は箱を穴からとりだした

「このまま焼く?」

「中身を出すんじゃない?」

シャベルの先で箱をこじ開ける

「人形入ってますよ」

人形?

木製の人型の人形が入っているだけでだ

紙か布か髪とかじゃないの?

話が違うじゃん…

浄化しよう!

考えてる暇も余裕も全くない…

俺達は箱と人形を焚きの上に乗せ聖火の灯るロウソクで火をつけ四人手をつなぎ祈りを開始した

聖火は油に燃え移ったかのように燃え上がれる

同時にグルグルと回り続けていた影もゆっくりと……見える!

影は徐々に実体に…

女性?シスター達だ!?

シスターまでが手下になっていたの?

すると、すぅ〜っと彼女達は姿を消した

「お兄ちゃん達、大丈夫?」

「やったみたいね☆」

何ですかー!!シスター達がいた所に神父さんの末の娘さん!

「契約書も身体の一部もなかったでしょ?」

娘さんがこんな所に?

いや、絶対ない

いくら神父の娘だからって契約書とか知らないだろ?

まさか…まさか…!!

娘さんはニコッと笑って…

「サーイレンナイト」

「ホーリーナイト」

お前か!?

今、浄化中だぜ!

「祈れ!」

友人が叫ぶ

俺達は必死に神様に祈るというか訴えてた

(こいつを浄化してください、助けて下さい)

浄化の炎が燃え尽き消えたとき…

「サーイレンナイト」

「ホーリーナイト」

今度は娘さんでなく奴の声

俺達はゆっくりと声の方向に顔を向ける

奴が立っている、浄化失敗か…

「ぉおおーー」

突然、奴がこちらに走りより物凄い形相で叫ぶ!

(こぇ〜)(神様〜)

俺はまたもや死を予感した

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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