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短編2
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犬鳴村

犬鳴峠の話を見たので投稿してみる。       

地元ではかなり有名な心霊スポットなので、夏になるとよく犬鳴トンネルの前には人が多いのだ。実際に犬鳴村は存在していて住民も生活している。しかし、心霊スポットの犬鳴村とは無関係のものである。   

封鎖されているトンネルも隙間からはいれるのだが、僕達は犬鳴村を探すことにした。男二人、女二人の四人で向かった。メンバーの内、女一人を除けばみんな幽霊など信じていない強気な奴らだ。       

まずは、脇道から進んだ所にフェンスがある。越えて先に進むと真っ暗な森が広がっている。しばらく進んでみたのだが何も景色は変わらない。そろそろ飽きたので、引き返そうという話が出たのだが、強気なA君が「せっかく来たんだからもう少し進んでみよう」この一言のせいでのちに大量の汗をかくハメになったのだ。          

少し進むと照らしていた懐中電灯の先に廃屋がある。さすがにすこしびびったが強気なAは先陣をきりどんどん近づいて行く。ところが廃屋の少し手前でAが立ち止まり、早足で引き返してくる。        

Aが「ドアの隙間の人と目があった。」という一言に一同が固まる。

今度はビビリな女が「家の奥で光がちかちかしてない?」と。

廃屋の奥からその光は上下に揺れながらだんだん大きくなる。

そして、「アッーーー!」という音も聞こえてきた。

みんなは遠目にソレを見るとあまりの怖さに一斉走りだした。無我夢中で走り、フェンスをよじ登るといつのまにか音も光もなくなっていた。        

車で犬鳴峠から離れ、ファミレスに入る。泣いている女二人が落ち着くのには一時間ほどかかった。   

みんなが見たソレは同じものだった。       

片手には懐中電灯を持ち、反対の手には鎌を持った中年で汚らしい格好の男だった。始めは死神?幽霊?などともいろいろ話が出たのだか落ち着いて考えてみれば足があった。走って追いかけていたのだ。結局、幽霊ではなく人であるということで意見はまとまった。

しかし、夜中に森の奥で追いかけられた経験はどんな心霊ビデオよりも怖かった。大量の汗がファミレスのクーラーで冷やされたものすごく寒い夏の日だった。

幽霊の話でなくてすみませんでした。

このサイトに投稿する作者にコメントを入れる一部の作者をバカにする人たちには、ぜひとも犬鳴村へ訪れて頂きたい。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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