さて私が見たものについてですが、私はあの時巫女を見たのではありませんでした。
水が落ちてきた先を見るとそこには人の塊がありました。なんといえばいいか…そうですね例えようがないんですが、物凄いどす黒いスライムに人の足や手や首が突き刺さったような。
あれを見て初めて禍々しいってああいうものをいうんだなぁ…なんて思いました。
あの時は混乱していたのでしょうがないとは思うんですがこれを見たこと。実は言ってないんですよね…。
巫女の呪いとか言ってたけど、実は巫女の怨念+山賊に無惨に殺された人々の無念とか、そういうのが寄り集まってあれを作ったんじゃないかと、私の安易な考えですが思うんですよ。
じゃなきゃあんな禍々しい人の塊、できないと思います。
それと気になる事がもう一つ。
私達が遊び、沼に導いてくれた子供たちはなんだったのでしょう?
祖母が言っていましたが山賊は自分の子供が使えない、つまり人を殺したりできない役立たずと判断すると、山に入ってくる人間達と同様に殺し沼だった場所に捨てていたそうで。
多分その子達等なんじゃないかと。
その子達かどうかは知りませんが祖母が子供の頃から森に現れては村の子や森に入ってきた人を迷わせていたと言っていました。
その山賊の子供たちは山童、やまわら、やまわらしと呼ばれているそうです。
坊主頭…虫取うまかったなぁ…と今でも時々あの穴場へ虫取に行きたくなります。
化け物やら沼はもう勘弁ですが。
あ、変わった事といえばもう一つ。
あれから部屋に髪の毛が大量に落ちていることが多くなりました。
私はショートカットなのに腰よりも長く、膝ほどに長い髪の毛。
ちなみに私の身長167センチ。
…私は本当に大丈夫なんだろうか。
長々とお付き合い頂きありがとうございました。また何か変化があればご報告致します。それではまた。
おわり
怖い話投稿:ホラーテラー どぶネズミさん
作者怖話