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短編2
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だるまさんがころんだ

「だ~るまさんがこ~ろんだ」

………………

「だ~るまさんがこ~ろんだ!」

………………

「だ~るまさんが……ころんだ!」

…………!!!

「あっ、今動いた!えっ?動いてない?いやいま絶対動いたよ!!嘘じゃないって!!…はっ?なんでそんな言い訳するかな…絶対見たし……分かったよ!…分かりました。でも次、動いたらアウトだからね」

「だ~る…まさん……がころんだ!」

…………!!!

「あっ、また動いた!絶対、絶対に動いた!!今度は間違いないよ。見たよ確かに。腕が少しだけ動いたよ。…聞かないよ。今度は言い訳は聞きません。他の皆は動いてないのに、ズルいよ~。……なんだよ……?……ぼ、暴力はダメだよ。そんな腕で殴ったりしたら俺死んじゃうし……あっ、そんな目で見るならもう遊んであげないよ!マジで!!

あとさ~さっきから気になったんだけど、横の君も動かなかった?シル……」

すると突然アナウンスが流れた。

「当館にご来場いただき誠にありがとうございます。午後8時をもちまして、本日は閉館となります。明日の営業時間は……」

その時、制服を着た60歳位の警備員が怪訝な顔をして男の肩を叩いた。

「さっきからずっ~と君の事見てたけど、何やってんの?昨日もいたよね?今日はもう閉めるから早く帰って。」

つまみだされるように男は蝋人形館を出た。

帰り道、男が独り言を呟く

「昨日は皆動かなかったけど、今日は絶対動いたぞ。間違いない。あのマッチョ、え~と……アーノルド・シュワ…なんだっけ?思い出せない…ってかあいつ言い訳言い過ぎ!まぁいいや、明日も来よう。

そういえばマッチョの横にいたもう一人のマッチョ、シルベスター何とかも動いたような気が………」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名で★さん  

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