1.「内面と外面の相違から起こる悲劇」
夜、女性が一人地下鉄に乗り、本を読んでいた。
集中して読んでいたので、目の前に、禿げで太った気持ちの悪い男が目の前に立っていることに気がつかなかった。
彼女はふと顔を上げたときだった
目の前の男は、自分をじっと見ている。怖くなり回りを見わたすと、この車両には、自分とその男しかいない。
痴漢か?女性は走って離れ、次の駅で降りようとした。
すると男は、手をのばし、車両に連れ戻そうとした。
男の手を振り払い、ドアが閉まると、男は車両の中で口をぱくぱくさせ、ずっと後ろの方を指差していた。
女性は、まだ興奮からさめず、ホームに立ち尽くしていた。
カツン、、、カツン、、、
誰かが彼女の後ろに立った。
大きなナイフが、彼女の背中をおもいっきり刺した。
ホームには、沢山の彼女の血が流れた。
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2.「恐怖は常にあなたの隣に」
もてない大学生がいた。
その大学生の隣の部屋に住むのはかなりのエリートと思われる大人の女性。
男は一目でも多く彼女を見たい一心で彼女の出勤時間に合わせ、玄関を開け彼女をのぞく。
そんな毎日を過ごしてきた男はベランダでビールを飲みながら、彼女のことを考えていた。
彼女はまだ帰っていない。
彼女のベランダを見ると、鍵が開いているのがみえた。
男はベランダをこえて彼女の部屋に入った。
彼女の部屋はとても整頓され、盗難防止のためか下着が室内に干されている。
彼女のベッドに潜り込んでいると、彼女のハイヒールの音が響いた。
帰ってきた!
男はあわててベッドの下に隠れた。
鍵を開け、彼女は部屋に入り、男に気づかず、髪を解き、上着を脱いだ。
「、、、、あのやろう、、、。」
なにか彼女はつぶやいた。
「毎日毎日、あのやろう気持ち悪い!殺してやる」
女は台所から包丁を取り出し、どこかの部屋の玄関に向かいチャイムを何度もならしている。
ピンポン!ピンポン!ピンポン!
壁を越えてチャイムが聞こえる。「俺の部屋?」
男は震えた。
しばらくして女は帰ってきた。
女はベッドに座り
「毎日、毎日みてんのにいねーよ!必ず殺してやる」
女はベッドに横になった。
その時、タイミング悪く
男の携帯がぶるぶる震えだした。男はあわてて、携帯を握りしめ、少しでも音が聞こえないように必死になった。
女は?静かだった。怖い間だった。
ゆっくりと女の長い髪が床につき、女の目が男をとらえた。
「さっきは部屋に居なくてよかったな。お前。」
次の日の朝、女はとても清々しく玄関をあけ、会社に向かった。
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3.「行き過ぎた愛情の記録」
単身赴任している男の唯一の楽しみは毎日のように送られてくる子供たちのDVDだ。
家族は妻、娘、息子の4人だったが地方へ単身赴任になってしまった。
毎日届くDVDが山になっているが、DVDが届かないと催促の電話をした。
この日の前日にも催促の電話をいれたところだったのだ。
ピンポーン...
「さが◯急便でーす」
男はドアを開け、袋をもらう。
「ご苦労様。」
男は早速、DVDを見始めた。
息子と娘がベッドでスヤスヤと寝ていた。
「あ〜今回は寝顔特集かあ〜」
顔がほころんだ。子供たちにとてもあいたくなった。
するとアングルが横にずれて妻の姿が映った。
「え?あいつ...なぜ?」
妻はベッドで寝ている。よく見ると胸から血が流れていた。
「誰がDVDを撮ってるんだ!!」
男は悲鳴をあげ、家に電話をするが誰も出ない。
男は発狂した......
その時
「お〜い...お〜い...旦那さん見てるか?俺がDVD届けるからなあ」
とTVから声がした。
みると先ほどDVDを持ってきたあの、さが◯急便の男がニヤニヤと映っていた。
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4.「欲望と信頼の末路」
あるゲームの大好きな男がいた。バスの中でもゲームをし
老人が立っていても席を譲らない。
そんな男の話。
その男が深夜、ゴミ捨て場に行くと、電信柱に張り紙がある。
『アイテムを3つゲットしてマリン姫を助けよう』
その張り紙には丁寧に地図まで書いてある。
一度は怪しんだが、
「まあ...暇だしな」
男はつぶやき、地図の通りに進んだ。
地図の通り進むとその場所には電話ボックスがあった。
中に入り、簡単に調べると、電話の上には財布が置いてあった。中をみると3万円が入っていた。
男はニヤリとした。簡単に現金が手に入ったのだ。
財布の下には
『勇者は金貨をゲットした』
と書かれていた。そして次の地図も。
男は愉快になり、地図の通り進んで行った。そこはバスの停留所だった。
男は屈み、バス停の椅子を調べた。そこには指輪があり、今度も張り紙があった。
『勇者は魔法の指輪をゲットした』
男は急いで次の場所へ向かった。場所は近い。
その場所は鼻と目の先にある高架だった。その橋の中央にはスパナが置かれていた。
『勇者は剣をゲットした。マリン姫はココ!』
男はふらふらとその場所へ向かった。すでに男はゲームの世界に入っていた。
地図の場所の着き、男はマリン姫を捜した。
でもそこには大きな青いビニールシートが風に揺れているだけだった。
男がビニールシートをめくると血を流した女の死体があった。
「!!!!!」
カラララララ〜ン
男はびっくりしてスパナを落としてしまった。
その音に気付き、通りがかりの女が悲鳴を上げた。
「ひ、人殺し!!」
男はあわてて逃げようとするが突然のことに動けない。
ふとさっきの財布の中を開けてみた。すると中にはこの死体の女の顔写真の付いた運転免許証が入っていた。
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5.「好奇心が猜疑心を越えた結末」
夜、あるもてない典型的男が、自販機で喉の乾きを潤そうとした。
おつりを取ろうと、指を入れるとなにか入っている。手紙だ。
『私に興味がある人、50m先の電話ボックスに行ってね♡』
男はどきどきした。女性からの手紙なんてもらったことがない。
折角、買ったジュースも取らずに男は電話ボックスに向かった。
そこにはまた手紙があった
『あなたはかっこいいですか?イエスなら100mすすんで♡』
男は色のきれいな手紙に夢中になった。
そして手紙の通り進んで行った。
そこにも手紙があり
『お金持ってますか?50m進んでね♡』
男は
「なんだ、エンコーかよ?」
とつぶやきながら進んで行った。そこにもあの手紙はあった。
「♡マークのところで立ってここにTELしてね」
と携帯番号が書かれていた。
男はゆっくり歩きながら♡マークを探した。すると先に地面にチョークで書かれた♡を見つけた。
男はその番号に電話をかける。
トゥルルルル.....................
出ない.......長い時間が経った。
「いたずらか」
男が2、3歩進んだときだ
ドグシャ!!!!
大きなものが♡マークの上に降ってきた。振り返り見ると女が血だらけでつぶれている
おそるおそる彼女が降ってきた場所を探す
横のマンションの窓があき、カーテンが揺れていた。
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6.「そこにある欲望と衝動の闇」
「ええ!無事、契約取れましたよ~」
男がうれしそうに夜中公園を携帯で話しながら歩いている。
取引先から接待で契約が取れたのだ。
男は携帯を切り、公園の中のトイレに入った。壁には色々な落書きがしてある
ふと、気になる落書きを見つけた
『たすけて♡』
「何を助けてほしいのかなあ?田所さんが助けてあげようかなあ?」
田所は随分酔いが回っていた。鞄からペンを出し
『いいよ。たどころ』
と書いた。
ペンを出すときに定期入れが床に落ちたことに気付かなかった。
朝になり、田所は定期を落としたことに気づき公園を探した。トイレにつき、便器の上に定期入れがきれいに置かれていた。
そのことに不思議に思うことなく、田所はトイレを出ようとした。
朝はすっかり忘れていたあの落書きを思い出したのだ。
壁には「いつ?♡」
と書かれていた。
「まじっすかあ?!」
田所は、
『いつでもいいよたどころ』
と記入した。
夜になり、スキップをしながら田所はトイレについた。
壁には
『メガネすてきだね電話してね。090-2474-・・・・』
「メガネ素敵だね??どうして???」
田所は不思議に思ったが好奇心に負け、携帯から電話をかけた。
♪♪・・・・・
着信音がかすかに聞こえた
振り向くと
一番奥の個室が
音もなく開いた。
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7.「誰もが持つ恐ろしい人間の本性」
出会い系サイトで高校生が初めてコウイチと名乗る男と会うことになった。
女子校生は早めに待ち合わせのファミレスについたので、iPODで音楽を聴きながら待つことにした。
「ドリンクバーでぇ~。」
いかにもいまどきの高校生。メールで
「先に着いたよ」と素早く連絡した。
すぐに返信が来た。
「ごめん、今電車、10分遅れる。どんな格好してるの」
とメールが届く。
高校生は、どこにでもある、このファミレスに他にもいるありきたりの格好だった。
制服に赤いリボンに、赤いバッグ・・・
高校生は
「そっちはどんな格好?」
と折り返し返信した。
するとコウイチから
「こっちから声掛けるから大丈夫」
高校生は不満に思い
「こっちは教えたのに不公平じゃん」
とメールし、赤いバッグを見えないようテーブルの下へ隠した。
するとすぐさま
「うぜぇんだよブス!!」
高校生の目が泳いだ。
初めて会う男に対して恐怖がやっと生まれたのだ。ここにいちゃいけない!時計を見るとコウイチがくる時間だった。
逃げようとすると
「ゴメン言い過ぎたね僕の写メールみて」
と白いワンピースを着て血を流している女の写真が添付されていた。
こいつは危ない!ふるえながら高校生はトイレに飛び込み個室に逃げた。
ブルブル・・・
携帯がなった
「ついたよ」
ブルブル・・・
「ドコニカクレテルノ?」
ブルブル・・・
「ドコナノ・ウソツイタノ?アカイカバンナイヨ?」
高校生は震えていた。
コウイチはもうファミレスについて私を探している。
ブルブル…ブルブル…
「みつけた」
その時トイレのドアがあき、足音が個室に近付いてきた。
その時
「きゃああああああ」
店内に悲鳴がこだました。
トイレに入ってきた足音も悲鳴を聞き、店内に戻って行った。
「ハツ・・・ハッツ…」
ワタシノカワリニダレカガ…
その時高校生に笑顔が初めて表れた
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8.「無欲で得た悲劇の主人公の座」
ある男が、ネットを開きながら、しかもエロ本を開き、友達と携帯で会話をしていた。
たわいない会話で女を紹介しろという程度。
男はふと、ネットの知恵袋である質問を見つけた。
≪人を殺してしまいました≫
男は回答をチェックした。皆、書き込みをした人間を中傷していた。
男は当たり前だろうと思いつつ、このつまらない日常から非日常を味わってみたくなった。
男はその質問に回答した。
『とりあえず、できる限り細かく裁断してみたら? ゆうじ』
とふざけて返信してしまった。
しばらくすると
≪ゆうじさん、返信ありがとう。電気のこぎりを買ってバラバラにしました。意外に血はでないんですね≫
男はびっくりした。
「ま、まじかよ」
そして燃える日をチェックし、
『生ゴミの日に1つずつ捨てればいいじゃん』
とこりずに返信をした。
次の日の朝男は友達にその書き込みの話をし、2人で笑い合った。
「絶対、いかれてるよなあ?」
夕方、男は気になり書き込みをみるとさらにたたかれているのを目にした。
≪もし、逮捕されればしけいですか?≫
≪本当です。信用して下さい。○○公園の地下通路に証拠品を今夜3時に置いておきます。確認してください≫
「○○公園?ちかいじゃん!!」
男は死体のことで頭がいっぱいだった。
本当にこの質問者は人を殺したのか?
男は考えた。
眠れずいつの間にか3時になっていた。
原付にのり地下通路を走ると、中央辺りに黒いビニール袋が隅に置いてある。
「…ウソだろ」
通路は人通りは全くなくそこには自分一人だけだった。
ヘルメットを取り、ビニールをあけた。
なにか音がする。
ジーーーーーー。
男は中にカメラが入っているのに気づいた。
男は騙されたことに気づき部屋に戻った。
朝になりネットを開くと
【危ないホームページ】
恐怖!!カメラは目撃する
というものを見つけた。
なんだろう
男はクリックすると
黒い画面が現れ、しばらくすると、驚いた顔の自分の顔が映し出された。
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9.「いつか尽きる求愛のかたち」
ある日、女子大生は家から大学までの道で自転車を修理している男と出会った。
彼女は爽やかな朝に、とても優しい気持ちになっていた。トンネルの中で男が一人懸命に自転車を修理している。近くには自転車の部品と思われるものが転がっていた。
彼女は特に彼が気に入ったわけではない。
ただ親切でその部品を手渡した。
「あの~、これ…どうぞ。」
いきなり声をかけられ修理の男はびっくりした。若くてかわいい女の子が自分の部品を手渡ししてくれている。
「はい」
男は彼女を見つめた。
男の歯には上の前歯が全てなかった。
彼女はそのまま何事もなく歩いて行ったが、男は修理も忘れ彼女を見ていた。
夕方、暗くなりかけた頃、彼女は1人暮らしのアパートについた。
みると玄関のドアノブに小さな紙袋が掛けてあった。
何かしら?彼女はわくわくしながら中を見た。
指輪のケースが入っていた。
彼女は部屋の中にも入らず、ケースを開けた。
きゃあ~
中には、抜いたばかりの血のついた歯が2本入っていた。
次の日の朝も、トンネルにあの男がいた。前と違うのは確実に彼女を見ていたということ。大学生もそれに気づいた。目をそらし、足を速めた。
男はヘルメットをはずし、頭を見せつけた。
頭はそりあがっていた。
夕方家に着くと、また紙袋がドアノブに掛けられていた。
中をのぞくと大量の髪の毛が入っていた。
次の日彼女はとても憂鬱だった。あの男はまたあのトンネルにいるに違いない。
男はやはり影から彼女を見つめていた。でもその眼は1つしかなく、眼帯をつけていた。
彼女は不安な気持ちで家に着いた、今日もなにか玄関にあるに違いない……
でもその予想ははずれた。
もう終わったんだ。
彼女は鍵を掛け、台所で皿を洗い始めた。
ピン・・・ポ・・・ン~
よわよわしくチャイムがなった。のぞき穴をみても誰もいない
おそるおそるドアを開けると、下には中華料理らしきものが置いてあった。
なにこれ?
彼女はラップの上から観察した。おいしそうな料理の真ん中には大きなウズラの卵らしきものがある。
でもどこかかたちが違う。
彼女は皿を回転した。
その時彼女の叫び声がアパートに響きわたった。
そのおおきなウズラの卵は…
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10.「貪欲な愛情に起因する戦慄」
1:15
深夜、神経質そうな細身の男が携帯でホテトル嬢を選んでいた。
中に綺麗な、「カオル」がいた。男は早速電話をした。
「はいパッションです。はいカオルさんですね。新宿でしたら5分でつきます」
1:45
「おっせえなあ!何が5分だよ!!」
男はイライラし始めた
その時
コンコン
男は期待に、鏡で髪の乱れをチェックした。
ドアを開けると陰気な白い女が立っていた。
「パッションのカオルです」
女はニッコリ笑った。
男は
「写真と全然違うじゃないか!ごめん!チェンジ……チェンジだよっ!」
男は代わりの女を催促した。
「15分ほどでヒトミというこがきます」
男は最後まで聞かずにドアを閉めた。
「ぼったくりかよ!安い女よこしやがって!」
2:00
男は限界に達していた。そこへノックの音がし、男は飛び起きドアをあけた
「パッションのひとみです」
そこにはあのカオルが立っていた。
男はあきれて
「なにいってんだよ。チェンジっていったじゃん。もういい」
男はドアを閉めると
店に電話をした。
「さっきカオルって子を指名したもんだけど、チェンジしたのになんでおんなじ女がくるんだよ!」
店側はあせりその場にいる女の子を向かわせた。
2:15
男は勢いよくドアをあけた。
「ゆうこです」
まぎれもないカオルだ
「お前何言ってんだよ!ふざけんなあ!」
その場で男は店に連絡。
店はゆうこの携帯に連絡するという。
パタン
ドアが閉まる音がした
振り向くとかおるが後ろに立っていた。その時かおるのバッグから
はみ出た2つの血だらけの携帯がなりだした
「まさか・・・二人トモ?・・・」
男の手から携帯がおちた。
『あの~おきゃくさん今ゆうこさんに連絡したんですがつながらないんですよ~あの・・・おきゃくさん?』
むなしく携帯から店の男からの声がながれた。
カオルは首をかしげながら二ヤリと笑った。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話