僕の祖母の家、そこは田舎にあり古くからある一軒家。
よく幽霊がでると母からきいたが自分はいるかどうかは分からない。
けど小学生の夏、たしかに幽霊はいた。けれど僕はその幽霊に助けられた。まだ覚えている。
祖母がまだ生きていた頃の夏、祖母の家に行くことになった僕は荷物をまとめ、ワクワク気分で祖母の家にむかった。
4時間ほどで祖母の家に着いた。庭から眺める風景、いつ見てもきれいだった。今でも眺めを覚えている。
祖母の家に着いてから2日後、夕食後に祖母が僕をよんだ。
そして戸棚から木の箱をとりだし開けた。
そこには古びた紙が一枚あった。
「これは先祖代々教えられている埋蔵金のヒントでね、その埋蔵金はとても高価なものといわれてるのよ。」
まだ低学年だった僕はふうんとしかいわなかった。
そして祖母はだいじそうに紙を木の箱にいれ戸棚にしまった。
祖母があんなに微笑んでるのは僕の誕生日以外見たことがなかった。僕もなんだかうれしくなった。
それから18歳になった僕は会社に勤めた。
祖母は中学に入ってまもなく死んでしまった。
そんな僕は会社ではいつも赤字で部長に怒られてばかりだった。
朝昼晩卵かけご飯の貧乏生活、こんな生活はもう嫌だとよく思った。
しばらくしてがんばって休みがとれた。久しぶりに祖母の家にいった。中は蜘蛛の巣が所々がありほこりがすごかった。
3時間ほど掃除をして夕食を食べた。そして布団をしき早めに寝た。
不思議な話はここからだ。
・・・夢の中、目の前に祖母がいる。僕に話しかけてきた。
「裏の倉の2段目の壺の中を売りなさい。それと近くの神社でお祈りをしなさい。」
その言葉で目が覚めた。朝急いで倉に向かった。そして2段目を探した。
壺の後ろに金と書かれた壺がある。
「あ!」
と叫んだ。
その中にはなんと小判が入ってあった。その壺を降ろし、お仏壇でお祈りをした。
その後神社でお祈りをした。そして会社に戻り仕事を始めると、どんどん出世し今では部長にまでになった。そして小判を売ると100万円との鑑定がでた。今はまだ少々小判は残っている。
一気に僕は地獄から天国へ行けたのだ。でも夢の中の祖母は夢なのか、それとも霊なのか、今でも分からない。
でも祖母は命の恩人であった。
怖い話投稿:ホラーテラー ケロピーさん
作者怖話