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中編4
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ヘルメット4

すんません、ラストです!!

B君は早く逃げたい一心でアクセルをベタ踏みしました。

でもおかしいのです。

どんなにアクセルを踏んでもエンジンが唸るだけでスピードがあがらないのです!

バイクとは距離が縮んでいきます。

「早くスピード上げろよ!!!」

「分かってるよ!分かってるけど・・!!」

「なんだよ!!何でスピードが上がらないんだよ!!!」

A君とB君はそんな感じでパニック状態だし女の子は叫んだり泣き喚いたりしていました。

バイクはもうすぐそこまで来ています。

もうダメだ!!!そう思った時、A君は気付きました。

隣に居るC君の様子がおかしな事に・・。

C君は、下を俯きながら何か聞き取れない位の声でボソボソ喋っていました。

「オ・・ノ・・・ヲ・・セ・・・・」

「おい!C、大丈夫か!?」

A君は、C君の肩を掴んで一生懸命話しかけました。

でもC君は下を俯きながらボソボソ喋っています。

「オ・・ク・・・ハ・・ド・ダ」

その時、突然静かになったと思った女の子がある一点を見つめました。

助手席と運転席のシートの間の隙間です。

A君がその視線の先を見てみると、そこにはあの真っ黒なヘルメットの生首がいたのです!

A君がびっくりして叫びそうになったその時、隣から手が伸びてきたかと思うとC君に首を絞められました。

そしてC君は聞いた事もない声で(低音と高音が合わさったような、地の底から響くような声だったそうです。)

「おレの、クびヲガえゼーーー!!!」

そう叫びながら物凄い力でA君の首を絞めてきました!そして隣で真っ黒いヘルメットに入った生首は真っ赤な鮮血を口からゴボゴボと吐き出しながらとても気味の悪い声で

「イヒッゴボッエヒャッヒャツゴボッヒャひヒャハッゴボッゴボゴボッ」

笑っていました!!

A君は物凄い恐怖に襲われましたが、必死で抵抗しました。

でも、C君の力はあまりにも強くついに意識が遠のいていきました。

最後に記憶にあるのはやめてーー!!と叫ぶ女の子達の叫び声と、あの生首の気味の悪い笑い声と、首のないライダーを後ろに乗せ、無表情なのに口元だけがニタニタ笑っている顔中血まみれのライダーを乗せ車の横にピッタリついている真っ黒いバイクでした。

A君が気が付くと、心配そうに覗き込むB君と女の子達の姿がありました。

そして隣には気を失っているC君がいました。

A君は痛む首を押さえながらB君に自分が意識を無くしてからの事を聞きました。

あの後、A君はC君に首を絞められているし生首はあの気味の悪い笑い声を上げているし真っ黒いバイクはピッタリ車の隣を走っているしで皆気がおかしくなりそうだったんだけど、その時樹海の出口にさしかかったんだって。

そうしたら、急にバイクが方向転換して樹海のある方にUターンして暗闇の中に消えていき、車の中に居たはずの生首も何時の間にか消えていたそうです。

「助かったー!」

B君と女の子達は、ほっっとしましたが、C君は気を失っちゃうしA君は意識は無いはでとりあえずコンビニが見えたのでその駐車場に車を止めたそうです。

とにかくC君を病院に連れて行くことにした皆は車に乗り、病院に向かっているとC君が意識を取り戻しました。

「気分はどうだ?」

A君は聞きました。

「え!?」

「何が???」

そのとんちんかんな答えに、C君の話を聞いてみると、ベンチに座ってヘルメットを叩いているところまでは覚えているんだけど、その後の事はまったく覚えていないそうです。

とにかくいちを病院に行こうと言ったのですがC君が全然大丈夫だらかと強く言うのでその日はそのまま帰る事にしました。

その後日談で、A君はあの時C君に絞められた首の痣は半年近くくっきり残ったまま痛み続け消えなかったそうです。

そしてC君はあの出来事の後何回か遊んだそうなのですが、日に日に痩せていき、心配したA君とB君は病院とお寺に行くようすすめたのですが中々行かず、ある日A君がさすがにやばいだろうと思って無理やりお寺に連れてこうと一人暮しのC君のマンションを訪ねて行くとインターフォンを押しても出てこず、電話をかけてもでませんでした。

それから連絡が取れなくなってしばらく経った頃C君からメールが入りました。

「首が、見つかった!!」

そのメールを最後にC君から連絡がくることはありませんでした。

A君はそれ以後肝試しはもちろん行くのをやめましたが、あの樹海にも近づかないようにしているそうです。

行けばあの真っ黒い二人乗りのバイクとC君に会いそうで・・・。

長くかかってしまってすみませんでした!僕はこの話が、すごく怖くて樹海にも行かないようにしよう!!何て思っちゃいましたがうまく伝えられず怖くなかったらすみません。

怖い話投稿:ホラーテラー とんがりさん  

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