怖い話が大好きだが、怖い体験はしたくないと言う勝手な俺は、風呂に入るのが大嫌いだ。
なぜなら、怖いからだ。
一人暮らしの俺は、今日もお風呂に入りながら、怖い妄想を膨らませていた。
ああ…体を洗ってる時、風呂のドアが勝手に開いて、白い手ニューと出てきたらどうしよう…
コエー!
ああ…今、髪を洗って目を開けたら、鏡に知らない女がうつってたらどうしよう…
コエー!
ああ…このシャワーのお湯が、いきなり血の色になったらどうしよう…
コエー!
まあ、ビビりながらいつも風呂に入るのだが、結局何も起きないんだよね…
風呂から出てパジャマを着てたら、風呂場の方から女の声がした。
「シャワー出しっぱなしだよ。」
おっと、あぶねえ。
また風呂場と脱衣室を浸水させてしまう所だったぜ。
布団に入り、眠ろうとした時、ふと考えた。
「おい…風呂からした声は一体誰の声だよ…」
俺は、布団を頭からかぶり、
コエー!
と叫ぶと、風呂場から
「うるさい!」
と聞こえてきた。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話