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短編2
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真夜中の叫び声

幼い頃、近所にM君という男の子が居ました。歳は私より1つ下でした。

お互い、「近所でも評判の悪ガキ」だった私達は、よく親に怒られてました。

M君家は、3人家族でした。

M君の母親は病気がちでいつも家に居ました。父親は、ダンプの運転手で「怒ると怖いけど、いつもは優しい」人でした。

私はよくM君の親父さんに、「いつもうちのMと遊んでくれてありがとうな」と言われていたのを、今でも忘れません。

ある日の事、いつもの様にM君の家に迎えに行きました。が、M君は「具合が悪く今日は無理!ごめんな」と言われたので仕方なく、家に帰りました。

その日の夜……

突然街中に「ウオーッ!ウオオーッ!」という男の叫び声が響きました。どうやら、その叫び声は家の裏手にある山の方から聞こえてくる様でした。

その叫び声が、ずっと続くので怖くなった母は「119番」しました。すると消防署の人はこう言ったそうです。

消「実は、その問い合わせお宅だけじゃないんですよ。もうすでに50件以上来てまして、今警察と共同で調査中です。」との事でした。

私は眠さに勝てず、寝てしまいましたが、母の話では「明け方まで続いていた」との事でした。

翌朝、私は目が覚めると母が「大変だよ!M君のお父さんが死んじゃたって!」そう言うと、母はM君の家に向かいました。私も居てもたってもいられず、すぐM君の家に向かいましたが、母に「〇〇(私の名前)今は帰ってなさい!」と言われたので仕方なく帰りました。

後で母に聞くと…

「M君のお父さんね…夜仕事に出てね…隣街にある国道沿いの採石場の近くで、ダンプの荷台を持ち上げたまま修理してたそうなの……

そうしたら、急に荷台がM君のお父さんの体の上に落ちてきてね……即死だったそうよ……」

少し間を空けて、

「今朝6時頃、M君が1人で来てね…父ちゃん死んじゃった…て泣きながら言ってたわ……」

そして母はこう続けました、

「お母さん見たの!M君の後ろにM君のお父さんが居て『これからもMと遊んでやってくれ!と〇〇君に伝えて下さい』そう言うと消えてしまったの…」と…

そして、「昨夜の叫び声はM君のお父さんじゃないか?」と言ってました。

後日談ですが

M君のお父さんの死亡推定時刻と叫び声がほぼ一致していたそうです。

その後、M君の母親は再婚し何処かへ引っ越してしまったので、しばらくは遊んでましたが、それ以降会ってません。

何処へ行ったかも…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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