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短編2
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21世紀の森

これは私と連れのA、Bが体験した話です。

Y県には21世紀の森という地元の人も夜は避けて通る心霊スポットがあります。

暇だった事もあり、同県にある「七つの家」と「21世紀の森」どちらに行くかで迷いましたが私達は後者を選びました。

Aが運転し、Bが助手席、私が後部座席で車は走ります。

62号線を通り目的の場所に到着した時は0時を過ぎてました。

21世紀の森で一番有名なのが

『駐車場にポツンと開いた駐車禁止のスペース』です。

その昔、ここで焼身自殺をはかった方がいるらしく、このスペースに車を停めると怪奇現象や災難が降りかかると言われています。

来たからには勿論試しました。

車を停め、エンジンを切ってライトを消すと辺りは何処までも続く暗闇です。

30分から1時間ほど会話などして時間を潰していたのですが、

『外からドアを開けられる』

『車体を無数の手が叩く』

『エンジンがかからない』等々

聞いていた怪奇現象は一切起こらず拍子抜けです。

帰るか~、とAの言葉に私たちは頷き、そのまま元来た道を帰りました。

私がふと、トイレに行きたくなり近くのコンビニに立ち寄った時です。

喉が乾いたとAも付いてきて、明るい店内でAの顔を見たら右部分首から耳にかけて、赤く蚯蚓腫れのような傷が出来ていました。

私が指摘すると、Aはそこで初めて気が付いた様子で傷口を触っていました。

しかし、痛みは無いらしく

「これが幽霊の仕業だったりしてな」

と、笑いながら冗談混じりに言っていました。

そしてAが私とBを送り届け、その日はこれで終わりましたが、恐怖は後からやってきました。

後日、Bからの電話でAが首の痛みを訴え病院に通ってると聞き、私は少なからず例の件が関係してるものかもと薄々感じはじめました。

Bに「私も気を付けるから、お前も気を付けた方がいい」と忠告し、それから今に至るまで変わった事は起こっていません。

これが霊の仕業かどうか分かりませんが、それ以来興味本位で心霊スポットへは行っていません。

行こうとも思いません。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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