いつのことか何処のSNSサイトで友人になったのか時間が経過し過ぎて忘れてしまったが…A(仮称)と知り合った。
Aは自分の日記に摩訶不思議な体験談を掲載していた。これからの話はその中の話だ。
Aが幼いときにかくれんぼを友達数人と木が生い茂った森の中にあるような無人の神社の周りでしていた。
友達が鬼役で目を隠して数えている間にAは何処に隠れようかウロウロ隠れ場所を探していた。
すると…無人のはずの神社の境内の戸が開き、白髪白髭の老人が現れ笑顔で手招きをしている。
Aは不思議に思い老人に近寄っていった。
老人は「この中なら絶対に見つからないから」と言って神社の境内の中に入れてくれた。
すると、鬼役の子が境内に近付いて来る…しかし、Aと老人が境内の中に居るとは気づきもしないで通り過ぎて行った。
老人は
「ほらね」
と笑顔でAに言った。
老人は…
「お菓子もあるから食べなさい」
とお菓子をくれたり、
「一緒に遊ぼうか」
と言って境内の中でAが知らない遊びを教えてくれたりした。
ふと…Aは「もう帰らなきゃ」と思い立ち老人にその事を告げた。
老人は寂しそうな表情を浮かべたが…
「気をつけてお帰り」
と見送ってくれた
Aは…
「また会える?」
と尋ねると…老人は
「また会えるよ」
と笑顔で答えた。
Aは自宅に帰ると両親が涙を浮かべて喜んで出迎えてくれた。
何故ならAがかくれんぼをした日から一週間ほど時が過ぎていたのだ。
鬼役の子はAを探せないので親に相談をして…大勢で神社の周りを探したとのこと。
もちろん神社の境内の中も…
しかし…Aは見つからなかったのだ。
Aは今までの体験談を両親に話したあと…再び神社に両親と訪れたのだが…境内の中は何も無かったし老人もいなかった。
しかし、さらに時を経てAは老人に再会するのであるが…その話はまた機会があればしようと思います。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話