「ちょっとぉ、何時だと思ってんのぉ?早く寝なさい!」
「お兄ちゃん、私にもパソコン貸しててよぉ。」
『わかった、寝るよ。また明日な!』
あ〜、ウザイ。。
母さんと妹が部屋を離れたのを確認し、再び電源を入れた。
この時間は誰にも邪魔されたくはない。
現実とは違い、この世界は無限だ。知りたい情報はすぐわかるし、刺激的な映像も見れる。
そして、気兼ねなく何でも話せる仲間達もいる(本名は知らんが)。
多少辛口な時もあるけど、悩んだ時相談にのってくれて、お陰で自分にも自信を持つことができるようになった。
人間関係にめんどくさくなった僕には、ココは大切な居場所なんだ。
また、アイツ来てるわ。
アイツとは、1ヶ月前からちょくちょく、いつものサイトに来てる奴だ。
将来漫画家になりたいらしく、作品(?)を載せるときもある。
だが、絵も下手クソだし、誤字脱字ばかりで文才もなく、世間知らず。おまけに、学校ではイジメにあってるらしい。
はじめは、アイツのいろんな悩みを聞いてやっていたが、マイナスのオーラっつうの?たまにイライラしてくる。
以前の俺を見てるみたいで、嫌だったんだろうなぁ。
アイツも男なんだから、変われよな!
この日はいつになく、イライラしていた。
このタイミングで、懲りずに投稿したアイツも運のない奴だ。
言葉の暴力っていうのかな、ついつい今までためていたストレスをぶちまけてしまった。
『っつうかさぁ、誤字脱字多いし意味わかんねぇし、才能ないと思うよ』
「ごめん、携帯まだ馴れてなくて。」
『馴れて→慣れて』
「間違えた・・(笑)」
『携帯の問題じゃねぇわ』
「だよね・・。」
『その性格変えろよ、男だろうが。』
「実は、今まで隠してたことがあって・・」
『はっ?』
「女なの。仲間に入りたくて、男の子のほうがみんなも話しやすいって思ったから・・。」
『嘘ついてたんか?まぁええわ、全然どうでもいいし。オマエ、ウザイ。逝ってよし。』
次の日、
妹が自殺していた。
怖い話投稿:ホラーテラー ソウさん
作者怖話