私は20代のOLです。ワンルームに独り暮ししてます。
ある日出勤途中に指輪を拾いました。可愛いしそんなに高価そうでもないし、後で警察に届ければいいかと、とりあえずコートのポケットに入れました。
要するに半ば猫ババする気満々だった訳です(^-^)
会社に着いてから、その日は何故かついてなくて、目の前にあったはずの書類がなくなったり、給湯室で突然熱湯が出たりして、かなり泣きそうでした。
挙げ句に上司からネチネチ嫌味を言われて、本当に泣いて帰りました(TT)
おかげでマンションに帰った頃には、指輪の事はすっかり忘れていたんです。
とにかくふて寝してやると何もかもを放り出し、ベッドに入りウトウトした頃でした
何か妙な音がするのに気付きました。
ガッ!ズルル・・ガッ!ズルズル・・
布団に入ったまま部屋の中を見回し、音の正体を知ろうとしましたが、暗くてよくわかりません。
その時でした。
ガッ!と音がして窓から漏れる月明かりの中に、青白い手が現れたのです!。
手はいびつな形で床に爪をたて、そのままズルルッ、と体を引き寄せているみたいでした。
私は思考停止で固まっていました。動く事を忘れて、ただその手を凝視していました。
やだやだやだ!
何なのコレ?!
そう思っている間にだんだん近づいてきたソレは、バサバサの長い髪の毛、薄汚れた白っぽいシャツ・・びしょ濡れで今しがた水から 上がって来たかのような女の人の様なものでした。
顔は見えませんでしたが、ソレが私に向かって這いずってきたのです!
そして恐怖で固まる私に、ぶるぶる震えるいびつな手を伸ばし、髪の毛の間から見えた真っ赤な口を裂けるかというほど開き、振り絞るように叫んだのです。
「・・あぁああ!がぇシでえぇえ・・!」
その瞬間、けたたましい目覚ましの音で現実に引き戻されました。
朝になっていました。
汗びっしょりで喉はカラカラでした。
・・夢?、じゃない・・
混乱しつつも確信がありました。
私は身支度もそこそこに家を出ると、すぐに近くの川に指輪を投げ捨てました。
それからは何もありません。
拙い文章ですみません。
怖い話投稿:ホラーテラー 1ヒメさん
作者怖話