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短編2
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悩む怖い話

真夜中、既に寝ていた私は電話に起こされた。

起こした友人は、オカルト好きだけど零感な女。

泣いていて話にならず、時間をかけて宥めながら話を聞いた。

「オカ板で<ノック>って話を読んだんだけど」

私も読んだことはあります。確か呪い系の話で、読むと三日以内の深夜にお婆さんが現れ、部屋のドアをノックするけど開けたり声をかけてはいけないとかいう話だと思ったんですが。

彼女曰く、二つのパターンがあり、もうひとつはノックをされた回数を正確にノックされ返さないと部屋に入ってしまうらしいのですが…。

怖い話を読んでいてそのうちに鳥肌が立ち、怖くなってしまいパニックになり、どうしたらいいか分からないと電話をかけてきたらしい。

と言われても深夜。

すぐに行くからと動ける範囲ではない。

そういう話を読み、急に気配に過敏になるのはよくある事だから理解は出来るけど。

寝ぼけた頭が段々とクリアになり、一番大事な事を聞き忘れたことに気づいた。

「で、ノックはあったの?」

「え?……ない」

平日の真夜中にたたき起こした友人に殺意を感じた。

生き霊が飛ばせるならば、家中のドアと言わず窓から天井から隙間なく叩くのにっ。

ふと思ったんですが、似た怖い話が枝分かれする理由はこれなのかもしれませんね。

目的は読んでしまったビビりを右往左往させ、さらに恐怖に陥れるため。

みなさん、呪い系を読むときは注意してください。

いつの間にか、私の友人のように別の呪いにかかっている場合があります。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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