ねぇ、知ってる?
女の子は小さい頃憧れたよね、りかちゃん人形…
りかちゃん人形はね、人間に憧れてるんだって
だから同じ名前の女の子を探してるんだって…
私の学校では、こんな都市伝説が流れ始めた
くだらない事この上ない
あたしは友達に脅された
「りかちゃん人形ってりかを探してるんだよ。気をつけなよ〜」
確かにあたしの名前は、りか。
でもそんな都市伝説信じて無いし
あたしには関係の無い事
あたしは友達の話を適当に受け流し、放課後のチャイムと共に家に帰った
あたしは
家に着くなりすぐに自分の部屋に閉じこもった
そして部屋中に散乱した人形を見る
「ふふふ……りかちゃん、今日は何して遊ぶぅ?」
部屋中に散乱した人形、それは全てりかちゃん人形だ。
あたしはりかちゃん人形を50体以上持っている
あたしは自分の1番近くに落ちている、りかちゃん人形を拾った
「ねぇ聞いてよぉ。あたし今日ね、貴方達に体を乗っ取られるって友達に言われたのぉ。貴方達はそんな事をするの?」
もちろん人形は何も答えない
りかは狂ったように
ケケケケと笑い、りかちゃん人形の足をひきちぎった。
「何か答えろよ、このクズ人形」
りかは人形に八つ当たりする事で日頃のストレスを解消していた
りかは始め、りかちゃん人形を一体しか持っていなかった
そのりかちゃん人形の髪をひきちぎりごみ箱に捨てた
次の日、誰の仕業か分からないけどりかの部屋にりかちゃん人形が二体置かれてた。
りかはあまり気にもせず、人形相手に虐待を繰り返した
すると、日に日に人形の数は増えて行った
りかはパパやママの仕業か。と思い込むようになった
だが聞く統べも無かった
りかのパパとママは会社のお偉いさん
忙しくて子供にかまってる暇など無いのだ。
りかは親に対する怨みもりかちゃん人形にぶつけた
カッターナイフで体をズタズタにしたり
腕や足をひきちぎったり
髪を引っ張ったり……
今日もそれを繰り返した
「お前らは本当クズだな。喋るくらいしたらどうだ?マヌケなりかちゃん☆」
りかが人形相手にそう言った瞬間…
−ひどい……−
かすかにだけどそう聞こえた
「?」
りかは驚いた
「空耳だよね…」
気のせいだと思い込む事にした
なのに…
−ひどい−
−りかたちをいじめて−
−死ね−
−死ねばいいのに−
−お前なんか…−
りかちゃん人形達がカタカタと体を揺らし口々に囁き出した
「ぎゃあ!」
りかが悲鳴をあげた時だった
りかの部屋のドアを叩く音が聞こえた
「パパ…?ママ…?助けて!」
りかは安心してドアを開けてしまった
そこに居たのは
パパでもママでもない
四つん這いの髪の長い女………
「おまたせぇ…皆ぁ…りかちゃん、人間に新しい体貰ってきたよぉぉぉ」
女はそう言いながら腕をゴキゴキと曲げそのままゆっくり人形の所へ向かい、四つん這いのままで歩き出した
女は傍にあったりかちゃん人形を抱きしめ
「可哀相にぃ…腕が無いねぇ…」と言い出した
りかは怖くなり奮えながら自分の部屋から逃げだそうとした
すると四つん這いの女がゴキブリみたいな速さでりかのもとに走って行き
「あんたの体この子達にあげてねぇ…」 と言いにやりと笑った
四つん這いの女はりかを押さえつけ
りかの手をナイフで切断した
「ぎゃああああ」
りかはあまりの痛さに失神した
しばらくして、りかが目覚めると
そこには、にやりと笑った自分の体が……
「あなたはりかちゃん人形…」
自分の体はそう笑いどこかに消えていった
怖い話投稿:ホラーテラー りかちゃんさん
作者怖話