短編1
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狂~愛して…~

『まだ居やがる、何時だと思ってんだ。』

時刻は夜の十二時を回っている

俺が仕事から帰って来た時は、八時。

女はその時から居た。

四時間も突っ立ってこちらを見ているなんて正気だとは思えない。

不幸中の幸いか、単身赴任中なので恐らく妻と子どもに被害が及ぶことはないだろう。

もう1週間こんな状態だ。

明日警察に相談しよう。

___3日後。

警察官が見回りに来た。

もちろん、その日も女は居た。

女が金切り声を上げながら警察官に連れていかれていった。

次の日から女は来なくなった。

付きまとわれている感覚は消えなかったが、気のせいだと思うことにした。

数日後、一通の手紙が来た。

『アイシテ、ナツンバ、タモデナ…?』

タモデナ以降も意味のわからない言葉が4文字ずつ並んでいる。

アイシテは"愛して"なのだろうが、ナツンバ、タモデナ…て何だ?

意味のわからない手紙だったが、それが余計に不気味に思えた。

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ア イ シ テ

─────

ナ ツ ン バ

─────

タ モ デ ナ

─────

ノ ミ カ サ

─────

コ テ ラ ナ

─────

ト ル モ イ

もう一度手紙をよく見た。

『…勘弁してくれ。』

怒りと恐怖で気が狂いそうだ。

目の前に笑っている女が見えた気がした。

女はあの時から来ていない…。

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