短編2
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血染めのナース

これは私が以前住んでいた街の病院の話である。

私の母が昔アキレス腱を切ってしまった。疲労によって起きてしまった小さな事故。

そんな時に入院した病院で幼い私は奇妙な光景を目にした。

ある日私は家にずっといない母に会いたくてその日は病院に外泊することになった。

久しぶりに母と寝るので当時の私は相当浮かれていたのだろう。

その日は寝る時間まで、母とお喋りをしていた。

その晩、寝る前に私はトイレに行くと母に一言言って病室を後にした。

トイレから出て病室に戻る途中フラフラ、フラフラと一人の看護婦さんが目の前を歩いていく。

体調でも悪いのかなと思った私は声を掛けた。

今思うと声を掛けてはいけなかった、そう思う。

しかし、当時の私は気になってしょうがない。どんなことにも興味津々でしたから、なおのこと声を掛けた。

その看護婦さんは立ち止りこちらを振り返った。その顔、というより全身血で真っ赤に染まっている。

そして口元は笑っているのである。それだけでも怖くて怖くてたまらず逃げ出した。

その途端、後ろから笑声が聞こえてきた。また、足音も近付いてくる。

私は母のいる病室に駆け込み母の寝るベッドの中に飛び込んだ。

しかし、おかしいのである。母がいる筈のベッドは冷たく何となく濡れているのである。

恐る恐る布団を捲ってみるとそこは血で真っ赤に染まっていた。そのまま私はあまりの恐怖に気絶した。

翌日の朝、私はとある一人の看護婦さんの背中の上にいた。

話を聞くと通路の真ん中で倒れているのを見つけ今、母のいる病室に向かった歩いているところだとのこと。

あの出来事が何だったのか。未だにわかっていませんが、聞くところによると昔その病院ではある一人の看護婦が入院患者の何人かを無差別に殺したという。

あの日も、もしかしたら母を含めた入院患者を殺そうと歩き回っていたのではないかと思います。

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私が小さい時に七瀬さんのような体験をしていたら、きっとその病院には近付けなかったと思います。

七瀬さんは小さい時にこんな怖い体験をされていたんですね。

文はとても読みやすくていいと思いました。

次回作を楽しみにしていますね。