中編3
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マジカルエミちゃん

私が以前、勤めていた所の同僚の話。

同僚で年上の田端さんは若い頃にオーストラリアにワーホリで行っていたそうです。

オーストラリアで知り合った方が盲腸で入院し、そのお見舞いにマジカルエミちゃんと2人で行くことになったと。

そのマジカルエミちゃんという方は、とても霊感が強く色んな人から「チョッと見てくれませんか?」とか、「お祓いをお願いします。」などの依頼が来るほどの方。

入院した人が共通の知人だったので一緒に行く事になり、車で2時間かけて病院へ。

同僚の田端さんは「零感」。お互い良いね、良くないねとか言いながら仲良く道中を楽しみながら到着。

病院に着くや否や、「やっぱ、帰ろーか?」とマジカルエミちゃん。

「なんか見えた?」と田端さんが聞くと、「え?ウンウン!合わなけりゃ大した事無いしね!」とマジカルエミちゃん。

病院に入り、受付で部屋番号を聞きいざ病室へ。

少し挙動不審な動きで辺りを見回すマジカルエミちゃん。

「良し!大丈夫!」と言いながら通路を歩いて難なく病室へ到着!

思いの外、術後経過が良く早目に退院できるとの事。

話が盛り上がり、小一時間ほど話した後そろそろ帰ろうと話を切り出した時に

「ヤバイかも…」と小声のマジカルエミちゃん。

零感の田端さんでもヤバイことはその時は分かり、そそくさと外の駐車場へ向かう…

病院の廊下に出た瞬間、Dr.と挨拶を交わして外に急ごうと歩いてると、何だかマジカルエミちゃんがヤケに田端さんに話しかけるんだそうだ。

ああ、取り敢えず危機は脱したんだな!

と零感田端さん。会話が途切れる事なく車の側へ着いた途端、「真面目に殺られらトコだった…」とマジカルエミちゃん。

田端さんが「あんなに話してたからもう大丈夫だっんじゃないの?」と言うと、

「さっき病室から出た瞬間にDr.と会ったでしょ?あの人ヤバイ…」とマジカルエミちゃん。

「Dr.の背後から急に真っ黒の大きな顔みたいなのが出てきてね…。その顔が恨み、つらみの念の塊なのよ…。周りにはそれに同調して動物とか訳の分からないものが憑いてた。」

「それがね、私の顔の正面にベッタリ張り付いて来たのよ。目を合わせると向こうに取り込まれると思ったから 田端さんに途切れる事なく話してたのよ…目を合わせないように。」

マジカルエミちゃん曰く、「「人」ではどうしようもない事ってあるでしょ?例えば自然災害とか急な交通事故とか。気をつけてるんだけど その時はどうしようもないよね。それと一緒。絶対に関わりたくないしね。」

Dr.の右肩に大きな顔は乗っていて、後ろにはゾロゾロと怨念の混じった黒いモヤを引きづりながら歩いていたと。

ガチガチ震えながら「多分、あのDr.長くは無いかもね…」とマジカルエミちゃん。

後日、そのDr.は数日間行方不明になり見つかった時は 腹を金属の何かで引き裂かれ、哀れな姿だったそうです。

「まだ、病院の中にいるみたいだから 私は今後は絶対行かないから!」とマジカルエミちゃんは強く言っていたと言う…

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マジカルエミさん…、マジカルだわミラクルだわ、すごい方ですね…。

念の塊は、元が何なのか、それ自体がわからないほどになっているのでしょうね。
存在を確認できたとしても、解決に至れないという怖さが伝わりました。