短編2
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信じない

深夜0時過ぎ。

会社から自宅へ帰って来たばかりだというのに。俺は突如かかってきた友人からの電話のせいで、スーツの上着すら脱げずにリビングにいた。

 

『それで‥何だって?』

話の内容はどうにもくだらないものだったが、友人は酷く取り乱しているため、無下には出来ない。。

『だから、で、出たんだよ!何回も言わせるな、俺の部屋に、女の霊が出たんだよ!助けてくれよ』

なんでも、友人は会社の同僚と飲み会をした後、悪ノリして皆で近場の心霊スポットへ寄ってきたそうだ。

そしたら家に帰って出た、と─。

 

(あー‥くっだらね)

俺は霊感なんてないし、その類いのものは一切信じていない。

酒の飲み過ぎで、幻覚でも見てるんじゃないか?

そう言って、俺は半ば強引に話を終わらせた。

 

『ったく。時間の無駄だったな』

そんな独り言を吐き出しながら、少し苛ついた気持ちを落ち着かせる為に、胸ポケットから煙草を取り出す。

しかし取り出した煙草を咥えようとしたところで、ぽろりと口元から落としてしまった。

 

(チッめんどくせ)

コロコロとフローリングを転がる煙草を、屈みながら追いかける─。

弾みがついていたせいか。煙草はリビングの隣の、電気が点いてない寝室まで転がっていった。

 

薄暗いカーペットの上。

 

静止した煙草を拾おうと、手を伸ばしたその先に。

 

こちらを向いている二本の足が視界に映り込み、俺は一瞬で固まった。

 

≪信じない・終≫

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沙羅さま
こちらも読んでくださり&コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )
なるほど!!気づかないフリというのはいいですね!
しかし私の場合、Σ(இдஇ。) となってパニック起こしそうですww

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番長さま
こちらにもコメント残して頂きありがとうございます><!
同じく私も死んだフリをするか、そのままの体勢で後退りして猛ダッシュしますっっ(笑)

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