中編4
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お稲荷様

私の町には、稲荷神社があります

どこにでもなるようですが、このお稲荷様に登るときは

赤い鳥居を100本潜り抜けないと頂上の稲荷にはいけないように

なってました。

急な坂に立てられた鳥居は下から見ると真っ赤な竜が

天に昇ってゆくように見えました。

其の鳥居をくぐり100本目の鳥居に願い事をすると

かなうと言う言い伝えがあり、

一番頂上の鳥居には、いっぱいお札が張られてます。

私もご利益を信じて登ってゆき、祈願をかけることになりました。

かなりきつい坂道で100本目の鳥居を抜けたときに、

石にまずき転びそうになり思わずお札にさわり、

一枚を剥がしてしまったのです。

札の内容を見ると「合格祈願の札」でした。

私は「すまないことをした」と思い、

張りなおしましたがもう何年か前のお札でのりが無くなり、

一分ぐらい張ろうと努力しましたが、張ることが出来ませんでした。

一緒に行った友達の「早く」と言う声にせかされ、

別の札の隙間にその札をはさんで、お参りに行きそのまま帰宅しました。

帰宅するともう「はがれた札」のことなど忘れて寝てしまいました。

あくる日から、私の周りで悪いことがおき始めました。

おばあさんが通いなれた道で転び、腕の骨を骨折しました。

その次に母が料理を作るときに、包丁で指を切り病院で5針縫いました。

其の日を境に私の周りにも時々学生服の少年が現れはじめ、

「恨めしげ」に私を眺めて消えることが続きました。

その回数が朝となく昼となくだんだん増えてきました。

そしてある夜中。布団が重くなり寝汗をかき起き上がると

布団ではなく、ものすごい量の御札が私の布団代わりに

一面敷き詰められていた、

私はその日から怖くて睡眠不足でふらふらになり、

学校に行く途中、自転車で転倒して足の骨にヒビが入りました。

医者に通う間も私の後ろを、

あの「学帽、学生服姿の少年」が着いてきました。

どうして私の前に現れるのか不思議でなりませんでした。

私の影のように何時も着いてきます。

私に近づくことも無く1mぐらい後ろにいつも居ました。

ある夜更けに決定的なことが起きました。

私が部屋で勉強してると、

あの学帽姿の子が私のすぐそばに来たのです。

その時、耳鳴りとめまいがはじまり、勉強が手につかない状態でした。

耳鳴りと目まいの中、少年に聞きました。

「どうして、ついてくるの?」

少年は私の言葉を無視するように、

私の耳元で「お前勉強が好きか?」と聞いてきました。

私は思わず言葉に戸惑いました。

少年は私の頭痛を抑えてくれたので、ようやく答えました。

「好きではないが勉強しないと将来が危ない。」

その言葉を聞き届けたように少年は「フー」と私の脇から消えました。

少年から解放された私は机に頭をもたげて、朝まで気を失ってました。

朝になり

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気を取り戻すと母に事情を話しましたが

母は取り合ってくれませんでした。

私は学校を「サボり」おばあさんの入院している病院に向かいました。

病室に入るとおばあさんは、病院のベットでTVを見てました。

「どうしたんだい、こんな時間に?」と言われ私は胸のつかえが取れたように

今までのいきさつを、おばあさんに説明しました。

おばあさんは「其の子もきっと勉強が嫌いだったのだ。」

もしお前が「好き」と言っていたら

「取り着かれたかも知れない」とおばあさんから言われました。

其の後起き上がり、「これから散歩に出よう」と言うと看護士に

外出許可をもらいタクシーを呼び、鳥居の有る神社に向かいました。

おばあさんは鳥居の下の入り口に到着するとこんなことを漏らしました。

「お稲荷様が学業の神様とは初めて聞いた。狐は気まぐれだから、

願いも聞き届けてもらえない。しかし信じる物は救われる」とつぶやきました。

「さ、神社に行こう」と言うと

足の悪いおばあさんをおんぶすると鳥居の間を上り始めました。

おばさんは、「初めてだね。孫におんぶしてもらうのは?」というと

「長生きはするものだ」とつぶやきました。

まもなく最後の鳥居に差し掛かると、おばあさんは声を上げました。

「ホー狐を信じる人が多いこと。」というと

私から降りて、松葉杖で歩き始めました。

境内をくまなく眺めた後、境内のベンチに腰をおろし、

「願いを書く紙と鉛筆を持っておいで」と言われました。

私はすぐ用意して持ってゆくと、

「呪文のような字と怨念退散」と書きました。

おばあさんは「この紙を鳥居の真ん中の一番上に張りなさい」というと、

拝み始めました。

私は言われる通り最後の鳥居の真上に背伸びをして貼り付けました。

おばあさんはそれを見届けると、「さ帰ろう」といい帰宅しました。

それからあの少年は私の周りに出なくなりました。

あの少年は自殺した少年なのか?それとも、生霊として存在するものなのか?

でなくなったので真相はわかりません。

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素晴らしいお婆さんですねm(__)m
自殺した人の霊よりは生き霊に近い存在じゃないですかね・・・人の願いも積もったら生き霊みたいになりそうですしね(;´_ゝ`)

さえ様
怖いありがとう御座います。
また載せますのでぜひ読んでもらい
感想などお聞かせください。

珍味さん
怖いありがとう御座います。
今後ともよろしくお願い居します。

黒うさぎ様
怖いありがとう御座います。
今回は当て字や脱字はありませんでしたでしょうか?
直したつもりで書いてますので、あった場合は
ご勘弁ください。

りこさん
何時も怖いありがとう御座います。
何か意見はございませんでしょうか?
お待ちしております。

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ロビンM太郎さん
そうそうの怖いありがとうございます。
今日は店暇でさか?
あ、日本はいまから客が来る時間か
仕事ガンバッて