人を操るパワーストーン〜ふたたび〜 前夜話

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人を操るパワーストーン〜ふたたび〜 前夜話

2年前に、人を操るパワーストーンについて

投稿してその後の話

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呪いの念が込められたと思われるパワーストーンを神社に供養してもらうようにし、

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その日を指折り数え、無事、供養の日を迎えました。

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パワーストーンは神社の裏手にある供養塔に納められる事になっていました。

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しかし、私はなぜか、胸騒ぎがしていました。

本当に無事、ご供養されるのだろうか…。

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ちゃんと供養されないのではないか…。

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その日迎えたら気分が晴れると期待していた私は、そんな自分に少し落胆しつつ

ご供養日の当日、そんな嫌な予感を胸に抱えていました。

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次の日、テレビをつけると、

その神社のある地域に大きな台風が通過したニュースが流れていました。

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私は急いで被害状況を調べると、その神社の裏手が大きな山崩れにあったとのこと…。

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供養塔は大丈夫だったのかと気になったので、神社に問い合わせようかと思ったのです…

が、

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止めることにしました。

そうする事で、呪いのパワーストーンを送ってきた彼女との繋がりがまだ続くのが怖かったのです。

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これで終わり。終わりにしよう。

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そう決意しました。

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…でも、同時にわかっていました。

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これで終わらない。

これで終わらない。

あのパワーストーンはまだ、呪われたままだと。

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どこかでまだ、その力を放っているのだと…。

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彼女はまだ、私への執着心をたぎらせて

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私と、再会するのを、

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待っている。

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そんな不気味な感触を捨てきれないまま、月日は流れていきました。

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仕事も多忙ながら、順調といっていい日々が続きました。

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そして、やっぱり予感は当たってしまったのです。

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ある日、会社のお昼休みに

なんの気なしに見ていた社内報の新入社員紹介に

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あの頃と変わらず、顔の片方が引き攣るように上がって

歪んだ笑顔の彼女の写真を見つけ、愕然としました。

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私は背筋が凍りつき、しばらくその笑顔から目をそらすことができませんでした。

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ショックからしばらくそのまま凍りついていた私は

数分後、ようやく落ち着きを取り戻しました。

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グループ会社とはいえ、違う会社だし…。

会うこともないだろう、関係ない…。

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そう思ってやり過ごそうとしましたが、

そんな訳はないことを、いずれ私は思い知らされることになります。

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続きはまた、今度…。

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