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オレの唯一無二と言っていいほどの親友(Aとおく)の話。
Aの一族は代々霊感が強く、Aのおじは神社の神主をつとめている。もちろん、Aも例外ではなく霊感が強い。オレやほかの友人で心霊スポット行ったとき「ここやばいな」とたまに言った。そういうときは大概ヤバかった(この話いつかはしたいです)。
Aの霊感はこの話が起源だそうです。
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Aのが小学校高学年のとき、郊外の一戸建てから都心のアパートに引っ越すことになった。
下見のため、Aの家族は部屋の下見に、アパートに来た。
Aは部屋に入ると、何か、違和感を感じた。
その時、A母突然吐き出したのである。
Aは背中をさすりながら「大丈夫?」と言った。
A母「まずいわ、ここ強い」
A母は呟き、A父に向き直った。
A母「他の物件にしましょ。上手には言えないけど、ここにすむのはやめといた方がいい」
しかし、都心で破格の値段だったこの物件を気に入っていた。
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A父は何とかA母を説得。近所の寺にお祓いしてもらうことで同意を得た。
それからというもの、A母に異変はなく、引っ越しも無事完了し、一戸建てと変わらない生活になった。
問題は引っ越してから二週間が経ってからだった。
Aが入浴しているとき起きた。
Aが湯船に浸かっていると、突然耳鳴りがした。その時Aは受験の疲れだと思って、見過ごした。
しかし、この状態が数日続いた。
耳鳴りと同時に聞き取れない声のようなものも聞こえるようになっていた。
Aの両親は共働きで、二人とも帰りが遅く、なかなか話せなかった。
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引越しから2ヶ月、Aの祖母がやってきた。
A祖母「おやおや、これは、、」
A祖母は部屋に入るなり、一目散に洗面所に向かった。
A祖母「ここだねえ」
A祖母は何かつぶやいている。お経のようで、どこか違う。
A祖母はAに向き直った。
A祖母「この家には、悪いもんがいる。それがAちゃんを苦しめててねぇ、私じゃ、祓えない。ゴメンねぇ。私はすぐにかえって支度する。支度がすんだら呼ぶから来なさい。必ずね。お母さんには伝えておくから」
A祖母はすぐに帰った。入れ替わるように、A母が帰ってきた。
なにがなんなのかわからなかったAは、母に抱かれて号泣した。
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それから数日は風呂は銭湯に行き、手洗いは台所で済ました。この間はなにも起きなかった。
ある日、勉強に集中できず、ベッドで寝ていた。
暗闇に一人の女、何かやっている。しゃがみながら何かしている。
耳を澄ますと、女は何かを呟いている。
?「アイシテルカコロスアイシテルコロスアイシテルコロスアイシテルコロスアイシテルコロスアイシテルコロ、、、」
奇妙な呟きだった。
次の瞬間、急に景色が変わった。
Aは気づいた。あれは夢だったと。そして、今自分がどこにいるのかも。
あの風呂場だった。
しかも全裸で、浴槽に向かって土下座のような体勢になっていた。
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体が動かない、恐怖で動かないんじゃない。本当に動かない。
Aはパニックでどうにかなりそうだった。
勝手に口が動く、早口すぎて、聞き取れない。
それと同時に上体が上がる。
最初に目に飛び込んできたのは、無惨にとられた浴槽の横の蓋と、指と思われるもの、Aのものではない。さらに、皿がおいてあって、その中に血が入っていた。その奥には達筆すぎて読めない字ずらりと並んだ、紙が貼ってあった。
さらにパニックになり、鼓動が急激に早くなる。
それでも上体が上がる。
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つぎに目に入ったのは、女の顔だった。近い、鼻息がかかるほど近い。
女は無表情だった。それがAの恐怖をさらに掻き立てた。
パニックで完全に思考が停止した。
呟きが消えた。口が閉じたからだ。
口の端が上がり、微笑むようになる。
shake
そして、女の顔がニタアアと微笑む、しかし、目だけは鬼のように睨んでいた。
意識が消えかかりそうになった、次の瞬間。
A「$%#¥*:”」
勝手に口が動いた。聞いたことがある。祖母が呟いてたのと全く同じだった。
口が自由になった。
A「ギャアアアアアアアアアアんヮぉゎーーーーーーーー!!!!!」
できる限り叫んだ。そして、意識を失った。
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意識が戻った。視界いっぱいに天井がうつる。
この天井、見覚えがある。たしか、おじの神社の離れにある家だ。
Aおじ「目が覚めたか、それにしても、ずいぶん大きくなったなぁ、、」
おじは笑ってたが、目は据わっていた。
近況報告した後に、顔を洗ったり、朝食を取ったりして、のんびり過ごしていた。
そんなときにAおじがきた。
Aおじ「こっちへきなさい」
おじにてをひかれ、違う部屋に連れて行かれた」
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つれていかれた部屋には、Aの両親がいた。
がっくりと首をうなだれ、顔には不安の色を見える。
しかし、Aが入ると、Aの両親はAに飛びついて嬉し泣きに泣いて「良かった、良かった!」と叫んだ。
Aの今までの不安が消えたからか号泣した。
ひとしきり泣き、落ち着いたところでA家族はAおじに向き直った。
Aおじ「○○(A母の名前」、あれは最大級の呪いであり、禁忌だ。あれを祓うのは並みの術じゃダメだった。けどな、あれは放置すれば多大な被害をもたらす。だから、こちらも禁忌で封印した」
A母の顔が曇った。
Aおじ「あなた達はこことも、あのアパートとも遠い九州に引っ越しなさい。大丈夫、もう手はずは済んでいる。あと、倉には近づかないこと」
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Aおじに別れの挨拶をして、九州に向かうため、車に乗ろうとした。
?「ギャアアアアアアアアアア」
誰かの叫びが聞こえたような気がした。しかも倉の方から。その声はA祖母の声によく似ていた。
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この数年後に俺とAは会いました。知り合って、二年後にこの話を聞きました。
この話には重要な部分が抜けてます。禁忌についてと、封印方法です。
この話を書くだけでも疲れましたww(スマホで書いています)
稚拙な文でしたがありがとうございます。
作者ペンペン