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高橋葉介さんの短編なんですが、
幼稚園くらいの年でジューディスという名前の女の子が居て。
彼女の母親は出産のため入院しており、父親と家で留守番。
「ねえパパ、ママは今日帰ってくるの?」と聞くジューディスに対し父親が
「お前の弟を連れて帰ってくるよ。よく寂しがらずお留守番できたね、今度新しいお人形を買ってあげよう。」と答える。
喜ぶジューディス。
自分の部屋に戻り、ジューディスは少し古くなった人形を取り出す。
「ねえ、新しいお人形を買ってくれるんだって。」
「そうなったらもうお前はいらないのよ。」
ナイフを手にとるジューディス。
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「古いお人形はもういらない、新しいお人形が来るんだから...。」
そう言いながら人形の手足や頭を切り落としていく。
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そんなとき、玄関から父親の声がする。
「ジューディス、ママが帰ってきたよ!」
笑顔でドアを開け、出迎えるジューディス。
「おかえり、ママ!」
「ただいま、ジューディス…」
母親は笑顔で左腕に赤ん坊を抱え、右手には大きなナタを構えていました。
作者カワゴエ