彼女が運転する車で山をドライブしている時、彼女と喧嘩した。
「歩いて帰れ!馬鹿!!!」
と降ろされ、「分かったよ!」と、僕も少し興奮していたのもあって、そこから歩いて帰る事になった。
冷静になりようやく後悔し始めたんだが、しょうがない…とにかく先に進まなければ帰る事も出来ないので、少し早歩きで坂道を歩いた…道が狭くなり、日もくれ始め、少々心細くなる。
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すると、前方にトンネルが見えた…
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「うわ…マジか」
僕は怖いのが苦手だったので、かなり参った…
しかし、そこを抜けなくては帰れない、しょうがなくトンネルへ…
…暗い…明かりが二つくらいしかなかった…
恐る恐る中に入る…風が通る音なのか不気味な音がする…
少しずつ中に進む…
今、どの辺りだろう…振り返る…
まだ少ししか進めていない…
……………
ゆっくりだが、確実に進む…
今、どの辺りだろう…振り返る…
ちょうど真ん中辺り…
『ピリリリリ!!!』「ビクッ!」
shake
彼女からだ…『ピッ…』
「なんだよ」
「反省した?」
「何を…?」
「最低…今どのへん歩いてんの?」
「トンネル…」
「は?」
「ト・ン・ネ・ル!!!」
「ちょっと待ってよ…あんたどこ行こうとしてんの?帰り道にトンネルなんて無かったよ?」
「……………え?」
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作者退会会員