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馬場 真也、この男は根っからのオカルト好きで全く手に負えない阿呆だ…だが、特に霊感などは無く、今まで色んな廃墟や心霊スポットなどを巡って来たが、一度もそれらしい怖い思いはして来なかった…だからだろう…またある曰く付きの廃墟に向かうなどと言い出したのは…
彼の友人達も皆オカルト好きで、みんなで向かう事になっていた…
勝手にどうぞ…
そう思っていたのに…
「なぁ?お前らさ…今夜、この間話した廃墟…一緒に行かね?実はさ…シュウもリョウちんも用事が出来て行けねぇっつんだよ…あいつら…多分、女だな。ちくしょう…」
「は?やだよ!馬鹿じゃねえの?なあ?」
「ん?あぁ…でも、まあ、俺は構わねえよ…」
なっ…信じられない!薄情者め!
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結局、僕も行く事になり、馬場、安藤、僕(蝶野)で、その廃墟に向かう事になった…
闇に立つその廃墟は、何とも不気味な感じで入る前から正直、もう帰りたい気分だった…
しかし、馬場はそんな僕の気持ちなど、まったく無視してどんどん入って行く…
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病院だったというその廃墟は入るとまず、受付がある、勿論、人影は無い…だがなんとなく、嫌な予感がする…風があるわけでも無いのに、受付の窓に掛けられたカーテンが揺れている…
その横に扉があるのでそこから奥に入って行く。
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廊下行くと幾つかの扉があり、僕らは一つ一つ見て回る事にした。。。
最初の三つの部屋は特に何も無く、馬場も「何もねえな…なぁんか拍子抜けだなぁ。」などと残念そうに文句をこぼしていた…
いや…なんかあっては困る!今だってもう帰りたいのだ…
四つめの部屋に入るとベッドがあり馬場は取り敢えず血とかついていないか見に行こうぜなどと嫌な提案をする…僕と安藤の二人は身を寄せながら、ベッドの脇を見に行く…
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ん?ひ、ひ、人?するとそいつは振り返った。
shake
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『うわああああああああ!!!』
僕と安藤は二人で叫びながら逃げ出した!
「なに!?なに!?蝶野…なんかあったの?ちょっと俺が行くから、待ってろ!!」
「嫌だ!!もう帰る!!!!」
馬場が僕の言葉を無視して見に行く…
shake
「うわああいやあああああああ!!!!!」
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と僕らは部屋を飛び出し廊下を全速力で走る!
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おかしい!何だか廊下が長く感じる!
すると…
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女の子が立っている!
「ぎゃあああああああああ!!!!!」
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パニックでわけが分からないまま兎に角必死で逃げる。
すると女の子は「待ってえええええええええ…」と着いてくる
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気がつくと僕らは外にいた。
二度とこんな思いはゴメンだ!と馬場を二人で責めたのを今でも覚えている…
作者退会会員